コモディティー化とMKタクシー。

何かモノを買うとき、選択を迷いますよね。しかし、あまり大差なく同じようなモノであれば安い方を選びます。

これが消費者側の時は当たり前なのですが、事業者側から見ると問題です。

商品に個性がなくなり、価格競争にさらされ最終的には下落の一途をたどります。
このような現象を「コモディティー化」と言います。

テレビ事業から撤退を余儀なくされた大企業もありましたよね。

コモディティー化を打ち破る戦略は、圧倒的な差別化しかありません。とは言っても圧倒的差別化に多大な費用をかけたり、過剰なスペックになってしまったのではバランスが崩れてしまいます。

個性を磨くということでしょうか。
モノづくりでもサービスでも他にない魅力をひたすら思考するのです。

皆さんはMKタクシーさんをご存知でしょうか。私は以前関西にゴルフ旅行に出かけた際利用したのですが・・・少しエピソードをお話しします。

宿泊先のホテルで深夜になって少し小腹が空いたというか、友人を誘ってラーメンを食べに出かけました。ホテルから乗り込んだタクシーがたまたまMKタクシーさんでした。

運転手の方は立っていました。車中へとしなやかに誘われ、まるで大臣になったかのような扱いです。早々に運転手の方から丁寧なあいさつがあり、目的地であるラーメン店へと走り始めました。

隣の友人がキョロキョロし始めました。「どうしたん ? 」と尋ねると・・・友人が「なんか異常に綺麗でないか」と小声で言うのです。私もキョロキョロ触ってみたりしたのですが、車中の清掃のクオリティーが半端ないわけです。

「ホンマ新車みたいやなぁ~」というと友人が「タイヤもピカピカにひかっとったぁ」とのこと。

しっかりとした制服に帽子をまっすぐにビシッと決め、夜中なのにさっそうと運転してくれていました。そのうちラーメン店に到着。
この辺りはタクシーが中々つかまらないということで待っていただくこととしました。

ゴルフの後お酒も入って県外の解放感も手伝い上機嫌で友人とラーメンをすすりました。会計を済ませタクシーの待つ駐車場に歩いていた時、私たちは衝撃的な光景を目の当たりにします。

なんと運転手の方は車の外で直立不動。。。私たちを見つけるなり腰から深々と頭を下げ迎えてくれました。「おかえりなさいませ」
私たちは言葉を失いました。

ホテルまでの帰り道、私はこの運転手さんになぜここまでのサービスができるのか、どうしてこの企業に入ったのか、車の清掃にどれくらいの時間かけているのかなど、失礼かもしれませんが根掘り葉掘り聞かせていただきました。

徳島に帰ってきた私は知人から遠征ゴルフのスコアを聞かれると、MKタクシーさんの運転手のことを話していました。このサービスは圧倒的でした。。。

また、有意義な時間を過ごさせていただきました。

タクシーを移動手段と捉えればコモディティー化が進みますが、サービス接客業だと捉えれば圧倒的差別化になるのですね。

私たち大家業は暮らし提案業でしょうか。。。
いずれにしても価格競争には巻き込まれないようにしたいですよね。
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