敷地に対する利回り。

本日は、今回のSKIP&PIT PROJECT の土地についてお話しします。何度か申し上げてきましたが、私は土地購入からスタートした大家です。

土地の取得金額と戸数+家賃は、利回りに直結です。
ですから、この土地に何戸入るのかは最重要ポイントとなります。

SKIP HOUSE の土地は約82坪で10戸、PIT HOUSE の土地は約76坪で8戸の計画です。1戸に必要な敷地面積はそれぞれ坪あたり、8.2坪・9.5坪という高効率です。(駐車場を除いて試算します。)

住居地域なので建蔽率は60%です。戸数をできるだけ取りたいハードルの一番はこの建蔽率です。赤が敷地、青が建物です。

こちらはSKIP HOUSE SEAL 。敷地の形に合わせて部屋の間取りも0から創る完全自由設計です。
こちらがPIT HOUSE MOLE です。

1K+スキップルーム(ピットルーム)ですから、1Kには必ず勝ちます。1LDKとくらべても家賃が2割以上も安いのでターゲット層が広がる。

これらの敷地で約40㎡の1LDKを計画すれば、それぞれ10戸⇒6戸・・・8戸⇒4戸に減ってしまいます。

家賃が20%上がっても戸数は45%減ってしまいます。トータル家賃は35%も落ちます。

敷地が余るほどあるなら別ですが、効率よく土地活用するなら戸数をできるだけ確保するのが基本ですよね。次に専有面積で見てみますか。

40㎡の1LDK家賃55,000円とSKIP27㎡(+αの部屋除く)の家賃48,000だとすると坪あたりの家賃がそれぞれ@4545円と@5882円と差がでます。
その差は坪あたり1337円ですか。

100坪の床面積規模ですと、家賃が月に133,700円の差。。。
この差は縦への空間デザインが生み出した利益です。
2LDKや3LDKはさらに効率が落ちてしまいます。

土地の活用方法は環境によって考慮すべきですが、今は1LDKの新築が多く見られますよね。

徳島県は以前から何かが流行ったりすると、一斉にそちらに向かう風潮があると思いません???

たとえば、昔ならボーリング場とかビリヤード場・ゲーム喫茶にカラオケボックス。最近だと癒しマッサージに創作居酒屋にコイン駐車場とかとか。

入居者を大切に思えば思うほど、ほかにないものを提案するべきです。
そこにしかないものを建てる。誰かと同じようなものを建てないことが一番の防御策です。

記号で計画するのではなく、誰をどんな気持ちにさせるのか??? で、一緒に計画してみませんか。楽しいですよ。。。

ウォンツという潜在意識。

マネジメントの研修などで言われるようにココでは、顕在化しているがニーズで潜在化しているをウォンツと考えていきます。

ウォンツが大切なのは、入居者自身にこんな部屋がほしいというニーズがあって、その部屋を作ったとしてもインパクトは少ないからです。

それより今まで見たことない、えっそんなんあるんっ、何これっ、すごくいいっ、という驚きをもってもらうためにはウォンツなんです。
 
入居者が口にはできないけど、見せられると共感してしまう価値あるもの。それがウォンツなんです。

前にも書いたウォークマンなんて正にウォンツです。誰もウォークマンがほしいとか言ってないわけですからねぇ。
 
私は長い間、注文住宅のプランニングに携わりながら、工務店の経営をしてきましたが、実践でウォンツを発見しました。

はっきり言ってしまうと、お客様の言うとおりのニーズでプラン作成すると売れませんでした。えっと思われる方もおいでるかもしれませんが本当です。さらに、値引きの話なども出てきました。
 
値引きの話が出るということは、プランニングが他社と似ているということです。お客様の言うとおりにカタチにするわけですから当然似ますよね。

コモディティー化の話もしましたが、他社と似ていれば安い方がいいに決まっていますからね。
 
お客様の言う通りのニーズではなぜ売れないのか? 二つの理由があります。
①お客様のイメージや考え方には思い込みがある
②イメージしていたものが出てきても感動しない

①お客様は住宅を建てる際、様々な資料やモデルハウスを参考にイメージを膨らませていきます。しかし、3年や4年頑張ってみたところでまだまだ素人の域です。
コンペの前に打ちっぱなしに行ってもスコアはたいして変わらない???(笑)

イメージを持つための行動は大切です。しか~し、いろんな方面から様々な事柄が入ってきて、なかなか咀嚼できないのが現状なのかなと感じていました。

なので、私はこういう解決方法を取っていました。まずお客様のご意見は残らず全部伺います。何帖ほしいとか、キッチンとリビングの関係とか・・・

でっ、後日インタビューしていきます。お客様が発した言葉の意味を一つ一つ丁寧に紐解くように裏付けを取っていきます。咀嚼したのち、これが私たちのプランニングですとウォンツ提案をするのです。

結果、他社に全く似てないプレゼンテーションとなり共感してくれます。この時、値引きの話は出ません(笑)
ニーズを聞いてウォンツに変換するということです。

このプロセスはすごく大切なのですが、ほとんどの住宅会社は取り組まれていませんそのおかげでしょうか、良い成績をのこせました。。。

②のイメージしていたものが出てきても感動しないのは当たり前ですよね、イメージしていたのだから。イメージ以上のモノがないと共感も感動もしないわけです。

いつも釣れる釣り堀で釣れても感動しないし、自信たっぷりの大学に受かっても当然だと思うでしょう。代車で同じような車に乗ってもほしいとは思わない。

好きな映画も何度も見れば当初の感覚ではなくなっていく・・・

この間の寒波、沖縄で雪を見てスマホ片手にキャーキャー騒いでいる方々がおいでました。良く解ります。。。沖縄の方には雪降るイメージがないので感動されたのでしょう。

これがほしいっと思っていてそれが出てくると「あーこれこれ」ですが・・・自分の中にある、潜在的にあった欲求を突然見せられた時は、「うわ~っこれいいっ」となりますよね。

前者がニーズで後者がウォンツです。
この時の目線は大家さんでなく、入居者のウォンツです。

もうじき私のSKIP&PITにも入居者が見に来られます。
スキップフロアというウォンツ。
「うわ~っこれいいっ」っとなるはずです(笑)

単身者とは何歳か???

高利回りのターゲットは単身者です。限られた敷地面積で計画するならなおさらです。

でもね、郊外だから・・・「うちは単身者は難しい」とお考えの大家さん。安心してください、ありますよっ。はやりのやつです。。。
次のプロジェクト・・・GARAGE HOUSE PROJECT があります。

コンビニが遠い、学校から離れている、などかえっていい条件。それが「ガレージハウスプロジェクト」です。
夏ぐらいには板野郡北島町で着工しますので乞うご期待。
ガレージPの話は別の日に特集を組むとして。

単身者というククリですが。いったい何歳でしょうか。

大家さんなら若い人のイメージではないでしょうか。私が20年前デビューさせた LOFT HOUSE は正に「20代の若者の心を捉える 」がキャッチフレーズでした。

しか~し現在の単身者とは多様化しながら増えています。
以前より都市からの転勤組などは少しありましたが、今は単身者というおおまかなククリではなくもっと絞り込むべきだと思います。

離婚率は3組に1組となり、熟年離婚も珍しくなくなりました。離婚すれば何歳であろうと単身者です。夫婦で購入した住宅にどちらかが住めば、どちらかは部屋探しをすることになります。今後も離婚率は増えるはずです。

そもそも結婚しない方々も増えているし、結婚しても子供を授からない夫婦も増え続けています。(余談ですが、私はこの生涯夫婦だけという賃貸商品も考えています。住宅ローンに縛られず自由に生きる夫婦像です。)

だから、空き家問題だろっというお声が聞こえてきそうですが。
入居者が本当に求めている部屋は圧倒的に足りないことを明言しておきます。

 単身者には高額所得の方、年金生活の方、離婚して余裕がなくなった方、障害者の方、外国籍の方、社会人一年生や学生など多様化しているわけです。

これらに趣味や食生活、ライフスタイルや人との交際の仕方など価値観といいますか・・・とにかく人それぞれ違うはずです。

それなのに・・・この市場の中に画一的にターゲットを単身者とみて記号で「1LDKです」みたいな物件をいっぱい建てるから空室や家賃下落問題になるんですよね。

入居者は、それぞれに求めているものが違う。その求めているものをそれぞれにウォンツとして提案していけば喜んでくれるはずです。では次回はウォンツについてをテーマにします。

今回のSKIP&PIT PROJECT も、万人にウケるモノではないと知ってしかけています。しかしスキップフロアが好きな単身者にとっては、かけがえのない魅力なのです。行列ができるかもっ。

万人にウケないものこそ、価値が高くファンがつくものです。
亡き父は、氷川きよしさんが好きでしょっちゅう歌っていました。
私はあのちゃっちゃっちゃっのフリがどうも・・・それぞれでしょ。

高利回りを目指す。

高利回りほど事業リスクは低くなります。利回りを高くする単純な方法を挙げてみましょう。高利回りは基本、単身者がターゲットとなります。単身者のお話は次の機会に。

①建築コストを下げる
②ランニングコストを下げる
③借入金を抑制する
④土地取得金額を抑制する
⑤家賃を高く設定する       など・・・

そもそも賃貸事業の本質とは、大家さんの投資が入居者のメリットに変換されることで成り立つものですから・・・入居者のメリットを確保しつつ上記を行わなければなりません。

①建築コストを下げれば当然利回りは高くなります。しかし、ときどき見かける鳥小屋がいっぱい並んでいるような低いモチベーション事業はやめましょう。

入居すればよいという考えは、そもそも事業としては間違っているし、20年後30年後通用するかどうかも不安。
バルコニーの代わりに腰窓に手すりがついた超ローコストのことですが、入居者に対する思いにかけるようなのは賛成できません。

どんな事業をしても同じだと思いますが、顧客に対するモチベーションが低い社長は失敗します。大家さんも入居者に対するモチベーションが高いほど成功するはずです。

大家さんに聞きたいです条件付きで構わないので、ご自分で住んでみたいですかと・・・私は一人暮らしならSKIP&PITに住みたいし、今建ててくれている職人さんや関係者の方が「これなら住んでみたい」と言ってくれます。

若い看板職人さんと打ち合わせた時など、「なんで学生専用なん ? 」とおしがられました。社会人の方々も認めてくれています。この創るというモチベーションを・・・

本当に価値あるものは、20年後30年後も輝くものです。もちろん細やかなメンテナンスは必要ですが・・・

建築コストを下げる一番の方法は、「木造で新たな価値を創造し、そこにしかない魅力を入居者に届ける」です。

②ランニングコストとは建物の維持諸経費・総合メンテナンスと共用部分の光熱費やエレベーターやセキュリティーコストなどですよね。

これまた新築の木造は、他の鉄骨やRCに比べ格段に維持費が安いです。ちょっとした修繕なんか大工さんでチョコチョコっとすればいいことも多い。大工さんは個人事業主だから経費が安い訳です。

共用部分の電気代なんて今はすべてLED照明なのでわずかです。エレベーターの点検や維持費・セキュリティー費用なんかに比べると家賃がそのまま収入になる感じですかね。

このごろの木造住宅だと40年ローンも銀行で組んでくれます。現在の木造は以前の昭和モノとは比べ物にならないほどの高品質で高耐久だと申し上げときます。(う~ん、でも仕様・構造にもよるかな。)

③借入金を抑制するには、これまた圧倒的に木造が有利。総額も抑えられるし、イールドギャップという金利分を差し引いた利回りも良くなります。

借入金の総額が低いということはトータルリスクも低くなりますし、返済期間が早くなります。イールドギャップ表面利回りで10%回せば木造償却年数22年の半分約10年で返済完了です。

枕を高くして通帳を眺められますyo・・・(笑)

④土地取得金額を抑えるには1戸当たりの取得金額を想定します。その土地に見合う計画をしたとき、いったい何戸の計画でいけるかで1戸当たりの取得金額が決まる。
つまり、坪単価だけでなくトータルパフォーマンスが大切。ここはぜひ土地取得前に私に相談してほしいですね。

私が購入した一つの土地を例に挙げれば・・・取得金額1800万円でした。10戸で計画すれば1戸当たり180万円ですが、8戸しか入らなければ1戸当たり225万円となってしまいます。これが利回りに直結。その土地の建築法規を鑑み取得するべきですね。

感じのいいところに既に土地をお持ちの方・・・うらめしや~です。わずか7,8年で償却!!!なんてこともあるし。7,8年なんて人生で言えばあっという間ですよね。特に中年ぐらいからは。

ほんと、なんでこの土地ほったらかすん???っていう良い土地有りますよね、相続なんかな~

⑤入居者の一番の関心ごとは家賃なんです。適正家賃でいきましょう。適正家賃の中で高利回りを実現して入居者を喜ばそうではありませんか。安くする必要もないし高くしてはいけないと思います。適正な家賃になるよう関係者皆が努力するべきです。

単身者の方が心に残る生活が繰り返されたお部屋。その方が結婚され一戸建てを建てる時、良い影響を与えるような工夫やしかけを施したいと思ってやっています。

節税ではなく年金代わりに。

GPIFってご存知でしょうか。。。そうです、私たちの年金を運用する機関です。このほかにも五つのクジラという言い方で、共済・かんぽ・郵貯・日銀とかがガンガン株式市場に投資しています。

疑心暗鬼になった株式市場を五つのボリュームで支えています。
株が下がればどうなるでしょうか。年金はなくなるし、国の借金は増えて増税ということになると覚悟した方がいいでしょう。

上手くいけば問題ないですが、上手くいくとはどうしても思えません。。。自分の老後は自分で作るしかないと覚悟しましょうよ。

1961年生まれの方から年金の受け取りは65歳に完全に引き上げられます。これに乗じて政府は、60歳定年だったものを65歳に上げるか、再雇用のどちらかにしなさいといっています。

年金が払えないので働いてもらおうということです。

さらに、晩婚になり学費が高齢時にかかる、住宅ローンの長期化、熟年離婚の増加等などで、今でさえ老後破産に追い込まれる方も少なくありません。

なにか贅沢をしたわけでないのに、老後破産するリスクが増えています。若い時ならやり直せるけど、ねぇ~。

賃貸ビジネスは、正に年金代わりになる事業だと考えます。私自身53歳ですが、これが目的です。。。きっぱり~

なので利回りが大事なのです。これに加え償却を早くすれば完全に年金代わりに受け取れますよね。

では、このあとは利回りを良くする方法とか償却を早くする方法などを記していきたいと思います。

相続税をどう考えるか。

答えは簡単・・・信頼できる税理士に相談してから考える(真剣)

去年の相続税改訂により、以下の表のように基礎控除額や税率等が改訂されました。


配偶者+子3人のケースで基礎控除額が8000万円⇒4800万円になることが一番影響が大きいと思います。これにより、相続税の対象になる方は当然増えるでしょう。

この時、相続税を払えば問題ないわけですが、資産はあるけどキャッシュはないというケースが多いですよね。で、節税対策を考えなくては・・・となりますが。

「だから賃貸を建てる」は危険すぎます。

以前にもお話した通り賃貸を建てることは事業と同じです。社長になるということです。
事業とは成功するのか、失敗するのか、解らないのが本質です。

どういう形で誰をどんな風に喜ばせるというのが、明確に計画されているのが事業だと思います。その良い影響の対価が利益ですよね。

賃貸事業の利益は、投資額に対する利回りで決まります。利回りの悪い賃貸事業は失敗する確率が格段に高くなります。その利回りには確固たる裏付けが必要です。

そのため丁寧に慎重に計画を練るのです。。。

節税のためだけに起業する社長さんはいません。利益を確保し社会貢献するため起業します。利益が出る時、節税効果も考慮しますが・・・

必ず上手くいくと建築業者が言っているとしたら、この株は必ず上がるからと証券会社が言っているのと同じだと思いませんか。。。企業倫理が問われますよね。

相続税対策は信頼できる税理士に相談するのが近道です。できたらお医者さんのようにセカンドオピニオン、もう一人の税理士の意見も聞くぐらいの慎重さが必要だと思います。

建築したい企業のセミナー顧問税理士とは別の税理士ということ???

私の会社にも当然顧問税理士がいます、有能な方ですが他の税理士の意見と合わせて参考にしてほしいです。

賃貸ビジネスの場合、子世代まで影響することも多いでしょう。多額の借金を渡すこともありうることです。事業計画はご自身で練りましょう。それが一番の成功の秘訣です。税理士はアドバイザーでしかありません。

ちなみに私は、土地から取得の実践大家です。土地をお持ちの大家さんがうらやましいですよ(笑)もっと高利回りになるっ。。。

相続税対策≠賃貸を建てる
相続税対策=信頼できる税理士に相談
賃貸ビジネスの成功=12%以上の高利回り(裏付け必要)

高利回り計画が基本、それからスタートです。

空き家対策と相続税。

「空き家等対策の推進に関する特別措置法」というのが国交省で去年から施行されています。

この空き家というのは、私たちが空室を埋めようとする空室対策とは違います。
定義の中に「空き家等」と「特定空き家等」と二つの空き家が出てきます。

で・・・特定空き家とは保安上危険となるような古い空き家、つまり近所の方も困っているような状態の家を最終的には行政が強制撤去しようというもの。

私の事務所の近所にも問題の空き家があります。誰も住まなくなって何十年かになり以前は県外からたまに相続人が清掃に来ていたのですが、その方も高齢になられたとかで今は完全放置。

で、近所の方が草ぼうぼうで困ると、市役所に相談してくれたらしく草だけは刈っていただきました。
しかし、倒れかけの家はそのままなわけです・・・

古くて使えないものは解体すればいいが、その費用をどうするのかが問題であり、解体後の固定資産税も高くなるのをどう理解すればいいのか・・・

もう一つの空き家は、それ以外となります。現実に使える、使えるとしても需要があるのか ?  ということになりますよね。

それらをこれから空き家の把握を進めながら対策を練ろうというのですが、そもそも空き家になる原因のほとんどは親から子世代への継承がらみでしょう。

そうすると相続税とのトータルで対策を進めないといけませんよね。なので国税庁と国交省の合同で新法を制定していかないとあまり進まないと思いますね。

空き家の家主は、このままではいけないと思いつつ解決に必要なキャッシュをどうするのか、それはいずれ相続税の際に絡んできますよね。自分たちが作った空き家ではないことが、事を難しくしていると思いますね。。。

ぜひ、空き家対策と相続税はセットで策定してほしい。。。
くれぐれも・・・この空き家と空室問題は別です。でも現在の空き家数はこれらが入っています。行政は正確な空き家現況の詳細をはやく把握したいところですね。

当事者意識を持てば成功。

土地持ち大家さんの場合「儲けてやろう」というより、節税や資産を守るという意識が強いと思います。しかし、以前にも話しましたが事業として捉えなければリスクが高くなるので、必ず利益を出すよう考えましょう。

ほとんどの大家さんが業者に勧められた建設会社の作成する事業計画のままです。市場が供給過多だと言われているのにです。

なら、事業主として利益を出そうと当事者意識を持てば、少なくともその人には勝てる・・・ほとんどの大家さんに勝てる・・・

つまり建設会社の事業プランを参考程度に・・・咀嚼咀嚼、自ら事業計画を練りましょうよ。

簡単です、入居者ターゲットを絞る⇒他にない魅力を心に届くようにしかける⇒総費用から家賃と借入金でシュミレーション⇒ランニングコスト・償却費等で手取り収入を試算

私はこのプロセスを共に大家さんと歩きたいというスタンスなんですね。私も大家さんですもん。ちょっとですけど・・・

っで当事者意識を上手く説明している方がおいでますので、ご紹介させてください。

富士ゼロックスで30年近くトップを勤められた小林陽太郎さんのプレジデントからの記事です。
これを私は永久保存版として心にとめています。

 この語録を少し賃貸に置き換えて理解してみませんか。

大家業がおもしろいと思えなければ収支はよくならない。
収支がよくならなければ、家庭にも影響するし資産も守れない。
必要なのは・・・
何事も他人事にしない自己責任に裏付けられた強い当事者意識です。
チャンスがあり本人にやる気があれば成功する。

本体価格ってどこまで~。

本日は、本体価格ってどこまで~っ(どんだけ~風)をお送りします。建設費を聞くと、どこの会社もいくらいくら???っといいますが契約するときの金額とは違うし、最終金の支払い時とも違うはずです。

チラシを見ますとコミコミ価格とか総額表示とかも見受けられます。本体価格とどう違うのか、ガッテンしていただきます。

建物を建築する場合、敷地に違いがありますよね。50坪の敷地に建てる場合と500坪の敷地に建てる場合ですと、外回りの配管や配線の長さが違います。段差があったり形によっては道路までの距離で大きく変わります。

基本的に本体価格とは、敷地条件に左右されない建物価格のことを指します。
以下の表をご覧ください。

どこから発生したのか? っといえば・・・旧建設省、現在の国交省ということになります。
民間の標準的な建築価格データなどの収集時に建設会社が範囲をまちまちに試算されたのでは意味がないからです。

では、本体価格以外の費用を見ていきましょう。。。

右上に本体価格とは別に標準設計外工事とオプション工事というのがあります。

標準設計外工事とは、たとえばインナーガレージを計画するとか、土地の勾配なりにプランするとか、店舗併用にするなどの設計段階で標準から外れる計画のことですね。

オプション工事というのは、基本なくても問題ない工事のことです。床のグレードを上げるとか、お風呂にテレビつけたり、シャッター雨戸を電動にするとかですね。

以前、ローコストメーカーで玄関収納や網戸をオプション工事にしていたことがありましたが、これは完全に過大解釈と言えますよね。網戸なかったら蚊~どうします(笑)

次に建物外付帯工事ですが・・・
建築前の土地の造成
道路がせまく2t車しか侵入できない
既存建物の解体や塀の解体
エクステリア工事など・・・これらはどこも別途工事です。

で、一つ気になるのが屋外設備工事です。本体工事では敷地に影響されないよう建物から1Mの範囲までしか配管を試算していません。つまり別途工事というわけです。

建物と道路の関係、敷地の大きさがあらかじめ想定できないことから、本体価格から除外されているのが通例ですね。

・・・でコミコミ価格というのは敷地をあらかじめ想定し、配管が30mいないであれば標準工事というように試算されています。
つまり、価格に含まれています。

本体価格のみで屋外設備工事費が別途の場合、高く見積もられるケースがあるので注意してください。合併浄化槽は、どこも別途工事になります。下水地域や集中浄化地域など意外と多いものです。

次に、その他付帯工事費ですが、カーテン・エアコンは通常別途工事ですね。しかし共同住宅の場合はエアコンは試算されているケースもあります。

もう一つ居室照明とありますが、本来の本体工事というのは、居室照明器具だけ試算されないようなっています。でもこの頃は価格も安くなり照明器具すべて込みのところも増えているでしょう。

居室とは居間や洋室など、トイレや風呂・ホールなどは居室以外になります。

その下の建築付帯諸費用ですが、これは実際には本体価格には含まれませんが地元工務店系などは含まれているケースが多い項目です。

ややこしく思うかもわかりませんが・・・簡単に相見積もりを比べる方法は、申請等諸費用から上で、以下の工事を除外して比べるといいと思います。
外構・造園工事費
カーテン・ブラインド工事を除くすべて。。。

申請等諸費用から下はどこも価格には含まれていません。

またお会いした際・・・お尋ねくださいね。。。

室内の物干し。

SKIP&PIT HOUSE PROJECT では、ややもするとスキップフロアばかりが注目されがちですが・・・実は、そればかりでなく「暮らしやすさ」というコンセプトも大切にしています。

暮らしやすさとは、たとえば洗濯動線で言えば・・・脱ぐ⇒洗う⇒吊るす(仮干し)⇒干す⇒取り込む⇒たたむ⇒しまう⇒着る⇒脱ぐ⇒ですかね。

SKIP&PITでは、洗濯機の上に棚と仮干し用のハンガーパイプが備えてあります。本干しはバルコニーになりますが、雨の日はどうするか ? ですよね。。。

はいっ~あります。掃き出し窓の手前の天井にワンタッチで取り付けられる部屋干し用の物干し金物が設置されます。

こちらっ。。。
普段は普通の天井に見えますが、約50cmのポールを天井に備えられている金物に差し込んでクルッと回転させるだけで物干しの出来上がりです。

天井の金物には強い下地材がついていますので、8kgまで吊るすことが可能です。

これがなかったら・・・カーテンレールなんに吊るされたりして(笑)

バルコニーは手すりまでルーフになっていますが、やはり雨の日は避けたほうがいいと思います。
花粉や黄砂が飛来する季節にも活躍します。

バルコニー干しと部屋干し、上手に使い分けてほしいですよね。

コモディティー化とMKタクシー。

何かモノを買うとき、選択を迷いますよね。しかし、あまり大差なく同じようなモノであれば安い方を選びます。

これが消費者側の時は当たり前なのですが、事業者側から見ると問題です。

商品に個性がなくなり、価格競争にさらされ最終的には下落の一途をたどります。
このような現象を「コモディティー化」と言います。

テレビ事業から撤退を余儀なくされた大企業もありましたよね。

コモディティー化を打ち破る戦略は、圧倒的な差別化しかありません。とは言っても圧倒的差別化に多大な費用をかけたり、過剰なスペックになってしまったのではバランスが崩れてしまいます。

個性を磨くということでしょうか。
モノづくりでもサービスでも他にない魅力をひたすら思考するのです。

皆さんはMKタクシーさんをご存知でしょうか。私は以前関西にゴルフ旅行に出かけた際利用したのですが・・・少しエピソードをお話しします。

宿泊先のホテルで深夜になって少し小腹が空いたというか、友人を誘ってラーメンを食べに出かけました。ホテルから乗り込んだタクシーがたまたまMKタクシーさんでした。

運転手の方は立っていました。車中へとしなやかに誘われ、まるで大臣になったかのような扱いです。早々に運転手の方から丁寧なあいさつがあり、目的地であるラーメン店へと走り始めました。

隣の友人がキョロキョロし始めました。「どうしたん ? 」と尋ねると・・・友人が「なんか異常に綺麗でないか」と小声で言うのです。私もキョロキョロ触ってみたりしたのですが、車中の清掃のクオリティーが半端ないわけです。

「ホンマ新車みたいやなぁ~」というと友人が「タイヤもピカピカにひかっとったぁ」とのこと。

しっかりとした制服に帽子をまっすぐにビシッと決め、夜中なのにさっそうと運転してくれていました。そのうちラーメン店に到着。
この辺りはタクシーが中々つかまらないということで待っていただくこととしました。

ゴルフの後お酒も入って県外の解放感も手伝い上機嫌で友人とラーメンをすすりました。会計を済ませタクシーの待つ駐車場に歩いていた時、私たちは衝撃的な光景を目の当たりにします。

なんと運転手の方は車の外で直立不動。。。私たちを見つけるなり腰から深々と頭を下げ迎えてくれました。「おかえりなさいませ」
私たちは言葉を失いました。

ホテルまでの帰り道、私はこの運転手さんになぜここまでのサービスができるのか、どうしてこの企業に入ったのか、車の清掃にどれくらいの時間かけているのかなど、失礼かもしれませんが根掘り葉掘り聞かせていただきました。

徳島に帰ってきた私は知人から遠征ゴルフのスコアを聞かれると、MKタクシーさんの運転手のことを話していました。このサービスは圧倒的でした。。。

また、有意義な時間を過ごさせていただきました。

タクシーを移動手段と捉えればコモディティー化が進みますが、サービス接客業だと捉えれば圧倒的差別化になるのですね。

私たち大家業は暮らし提案業でしょうか。。。
いずれにしても価格競争には巻き込まれないようにしたいですよね。

ハウ・ツー本から。

私は経営者としては20年以上の経験があります。また、LOFT HOUSEという二階建てアパートの商品を平成3年~平成9年ぐらいの間、数十棟建築してまいりました。(現在も高人気ですよ。)

しかし、自ら大家さんとしては今回初めてでしたので、あらためて書店やアマゾンでハウ・ツー本を手に入れ20数冊読んでみたのです。一部ご紹介させていただきます。


これと言って何かが残ったか・・・と言えば須田忠雄さんの「アパート経営はするな ! 」という本は視点が違っていて面白く拝読させていただきました。

私はいつも何かに着手する際、必ず失敗談や反対側の意見に耳を傾けます。20代30代の時などは「私はこうして会社を倒産させてしまった」などの失敗談の講演にすすんで足を運びました。

もちろん成功者の講演にも行きましたが・・・

つまり、アパート経営はするなという理由を回避・克服できていれば問題ないわけですから、今回は予定通り事業を進めています。

もう一つ興味深いお話がありました。「今後20年間、賃貸住宅の新規供給は年間40万戸必要」というものです。現在年間30万戸台ですから、もっと必要になるという説です。

その理由とされているのが、築30年を超える賃貸物件の滅失に注目しています。下記表をご覧ください。(賃貸住宅・少子高齢化時代を切り拓く、より)
こう書かれています、「現在の賃貸住宅のうち526万戸が古い耐震基準で建てられた1981年前に完成した建物だ。今後20年間で35%が滅失となる見込みで、2020年には435万戸が2030年までには787万戸が滅失し住宅として使われなくなる」
 
 
「震災以降、旧耐震住宅は空室率が高まる傾向にあるが、新規の賃貸住宅には底堅い需要があると考えられる」としています。
 
 
空室といっても旧耐震のもの、ライフスタイルが合わないもの、建て替え時期がきているものまで混ざったデータです。
 
 
アパートは確かにいっぱい建っているし、全体量は余っているかもしれない。でもSKIP&PIT HOUSE は、私が建てた2棟しか現在存在していません。
 
 
需要と供給のバランスでしかありません。そこにしかない魅力あるものは、必ず価値を認めていただけると思いませんか。
 
 
最後に徳島新聞の「ことば遍路」から・・・
~すべてを疑うか、すべてを信ずるかは、二つとも都合のよい解決方法である~
 
なるほど。。。

イールドギャップとは。

不動産投資でいうイールドギャップとは借入の金利分を差し引いた利回りを指します。

例えば、収入500万円に対して投資金額5000万円なら表面利回り10%ですが、手持ち金2000万円・借入金3000万円で金利2%とすると年60万円の金利を支払います。
そうすると収入は440万円となり、イールドギャップ利回り8.8%となる。。。
手持ち金0円借入金5000万円なら8%に落ちることになります。

不動産投資するとき手持ち金だけで投資するのではなく、借入金を追加して運用することがほとんどです・・・そのことをレバレッジを効かす、なんて言い方をします。

てこの原理を使って小さな資本で大きな利益を得るということですか。。。

レバレッジを効かすうちに金利分の負担を差し引かずに表面利回りだけでシュミレーションするのは良くないと思います。以前にも話した通り、建築費や諸経費・ランニングコストなどは手持ち金で運用しても同じだけかかりますが、金利は違います。

金利には価値がありません。できたらない方がリスクは格段に少ない。しかし、レバレッジをある程度効かせて投資総額を増やさないと高収入にはならない。

バランスなんですね・・・私もレバレッジを効かせていますし、イールドギャップも考慮しています。
人それぞれの資産の持ち方や運用目的に合わせて絞り込んでいくということでしょうか。

いずれにしても、入居者を絞り込み高付加価値を提案することに変わりはありませんよね。。。

木造アパートの弱点を克服。

今回のSKIP&PIT HOUSE PRPJECT の構造は、木造です。
木造アパートと言えば、刑事ドラマなどで犯人が依然住んでいた・・・などのシーンで良く使われたりしていたイメージがありますか(笑)

では今までの木造アパートの弱点を挙げてみましょう。

①上階の音が気になる
②隣の音が気になる
③外観のデザインがイマイチ
④耐震性が心配
⑤防火性能が低い
⑥設備が古い
⑦ローカやバルコニーが雨ざらし
⑧1Fのプライバシー性            などでしょうか。。。

今回のプロジェクトは、これらすべてを克服していますので一つ一つ紹介させていただきます。

①上階の音が気になる・・・ですが、
1Fと2Fの部屋の間には、スキップしている分の空間が存在しているため、直接接していません。足音や話し声など確実に抑えられています。

しかも、1Fの天井は強化石膏ボード+断熱材充填⇒2Fの床24mm合板+9mm石膏ボード+12mm合板という念入りなものです。これらは建築プロセスの中でもご案内しています。
②隣の音が気になる・・・ですが、
部屋と部屋の仕切りの壁は、両側から石膏ボードを2重に貼って間に断熱材を充填しています。またその壁には遮音性を重視し配管や配線を一切施していません。

石膏ボードを貼る際も一枚目と二枚目の継ぎ目をずらして貼ります。さらに金物や梁などの隙間は、コーキングして一切の隙間を埋めています。

基礎から屋根まで一気通貫でこれらを施工していますので、隣の音もかなりの部分軽減されています。
これまた建築プロセスで紹介していますので、探してみてください(笑)

③外観のデザインがイマイチ・・・ですが、
これはまだ建築途中の写真ですが、ガルバリューム鋼板を階段室にあしらったシンプルモダンデザインにしてクオリティーを高めています。


④耐震性が心配・・・ですが、こちらをご覧ください。
2Fの床組、梁がフラットに組まれています。
 



これに対して24mm構造用合板が、隙間なく敷き詰められます。


一般的な筋交いという耐力壁だけでなく、剛床といって水平方向へのねじれも防ぎます。これにより格段に耐震性が向上しています。

⑤防火性能が低い・・・ですが、
省令準耐火構造という仕様になっていて、鉄骨造などと同等の性能を持ちます。火災保険も従来の木造の半分の保険金額になっています。

省令準耐火構造を簡単にご説明しますと、隙間をなくし延焼を抑えるということで炎や煙が通過しないよう工夫されています。この構造は遮音性の向上にも寄与しています。

⑥設備が古い・・・ですが、これは見学会でご確認くださいませ。

⑦ローカやバルコニーが雨ざらし・・・ですが、
基本的にすべて屋根と上階があり、階段室も含めほとんど雨には濡れません。上図参照してください。。。

⑧1Fのプライバシー性・・・ですが、
上図参考にしていただけると一目瞭然なのですが、1Fと言ってもほとんど中2Fの高さがあるため、バルコニーの手すりは道路からはるか上になっていてプライバシー万全。
不人気がちな1Fの入居率を高めます。

木造アパート ??? のようなチープなイメージは完全に払拭しています。。。運用のあとの解体工事費用はダントツ木造が安いことも考慮してくださいね。

星野リゾートにみる「そこにしかない価値」

旅館業界は、団体客の減少や海外旅行への移行で衰退していました。現在は外国人観光客で賑わうところも出ていますが、大体苦戦していたわけです。

そんな中、さっそうと登場したのが星野さんです。不況にあえぐ業界にあって次々とヒットを飛ばしていました。

私は2009年に開業した「星のや京都」にしばらくしてからお邪魔したことがあります。いったい何が違うのか興味津々でしたね。

結論、一言でいうならば「そこにしかない価値」を演出していると感じました。

嵐山には渡月橋という有名な橋があります。(写真は星野リゾートさんのHPから拝借しております。)


この近くの駐車場に車を止めて、渡月橋の傍から船で上流の旅館に向かいます。この時点でもう他とは違います。旅館までの道のりを楽しませてくれるのです。

嵐山を訪れた方で、どれだけの方が船から渡月橋を臨むでしょうか。

船に乗り込み上流を目指します。水面に光る陽射し、静かに滑るように進む船。旅館に向かうこのワクワク感が星野さんの狙いでしょう。

両岸の山肌にも情緒があり、気持ちよく上流へ進みます。
こちらは船着き場です。スタッフが出迎えてくれます。


お部屋も歴史ある老舗旅館を見事に甦らせていました。
日常生活からしばらくの間離れて、ゆったり過ごしてほしいとのコンセプトからテレビやオーディオ・時計まで、一切備えられていません。なおのこと・・・川のせせらぎが心にしみていきます。


対岸にはトロッコが走り観光客が手を振っていました。


お部屋は離れ感覚で奥には日本庭園が施されていました。一つ一つに意味があり、思い入れがあることを案内してくれます。


夕食も絶品でした・・・目の前でシェフがもてなしてくれます。お酒も入りシェフと話が盛り上がりました。

翌日フロントへ出向いた際、スタッフから「楽しい夕食だったのですね、シェフが申しておりました」と言われるまでの接客の質でした。

費用は、私にとってしょっちゅう利用できる金額ではないですが、また訪れたいと思っています。

帰りはまた船で桂川を下っていきます。わずかなひとときが終わる・・・心に少しずつ刻まれる時間があるのです。

旅館は全国にいっぱいあります。しかし、「そこにしかない価値」そこへ行かないと味わえない気持ちの変化が人を惹きつけているのだと思いました。

賃貸アパートも全国にいっぱい・・・徳島にもいっぱいあります。
他にはない、そこにしかない価値を提案し入居者を良質な気持ちの変化で惹きつけようではありませんか。。。

新設住宅着工戸数の未来。

オーナー様(大家さん)には、新設住宅着工戸数の推移を知っておいていただきたいと思います。

賃貸ビジネスにおける空室問題等にも影響しますし、一般住宅やマンション建設など含め日本経済の将来にも深く関係してくると思うからです。

未来を予想するとき、二つに分かれると思います。予定できる確定未来と、ただ予測する不確定未来に。

株価などの未来は予測する不確定ですよね。それが確定未来なら私も買いたいと思いますが(笑)

ところが新設住宅着工戸数というのは未来が確定しているのです。以下の資料は野村総合研究所が発表している資料です。
X軸に年度、Y軸に着工戸数が記されています。


移動人口やGDP・ストック築年数などのデータから割り出した予測値です。黒の予測値に対して青の実績値が重なっていますね。
しかし、少しずれもあります。

そのズレは以下の資料で納得できます。

少しずれたところは、震災や耐震偽装事件・金融危機などが突発的に起こった年です。そのズレは数年の間に調整されてほぼ合っています。つまり、確定未来と言える正確さです。さすが、野村さん。。。

この新設住宅着工戸数は、賃貸や分譲マンションなどすべて含まれています。これが2020年くらいから漸減して2025年には年間62万戸になると予測されています。

2013年には約100万戸あったわけですから、この減りようは腹に落としておくべきです。このころになると空室問題は、さらに大きな社会問題となっていて様々な政策や法が設立されているでしょう。

なんか賃貸ビジネスを進めていないような書き方ですが、そんなことはありません。私は、まだまだ賃貸オーナーとしても増やしていくつもりです。

大切なことは、「そこにしかない価値」にこだわるということです。このことで深く入居者の心に大切な魅力を届かせるのです。そうすれば長く安定した賃貸ビジネスになると考えています。

賃貸ビジネスに携わらなくとも、日本経済全体は縮小していきます。どの業態や様々な分野においても同じことだと覚悟するべきではないでしょうか。

私は今回土地の購入からスタートしています。
「単身者用アパートを建てる土地を探している」と不動産屋さんに言ったところ「もう既にいっぱいあるでよ」と言われました。
「知っています、でも私が建てたいアパートは1棟もないんです」と返しました。

まったく、理解してもらえませんでしたが・・・

着工数が減ろうと空室率が問題になろうと、入居者の心に届く「そこにしかない価値」を提案して、日々の暮らしに少しでも豊かさを入居者の方々に感じてもらいませんか。

賃貸ビジネスへの参入や規模拡大は、誰にでもチャンスがある訳ではありません。
それが選ばれた方々の使命ではないでしょうか・・・

サブリースとサブプライムローン。

「サブリース」とネット検索すると、サブリースの問題点や落とし穴あるいは罠といった記述がたくさん見られます。また、去年クローズアップ現代で取り上げられたため社会問題として認識されるようになりました。

現在もユーチューブで見られますよ。。。

問題になっているところを端折って説明いたします・・・建設で設けたい企業が無垢な大家さんに需要のない賃貸ビジネスを持ちかけます。30年間一括借り上げるから安心だと思い込ませて、途中で家賃を下げて解約させるというもの。

サブリース自体が悪いのではなく、最初から破綻を見込んでいるのに悪用している企業があるということです。

困るのは無垢な大家さんですよね。前にもお話しした通り、大家さんは事業主ですので消費者としての救済は受けられません。また、サブリースに不動産売買の時のような法整備がされていないことも起因のようです。

この図式では、建設会社は完全にリスクをヘッジしています。根幹は家賃の改訂ができるというところです。無垢な大家さんは、リスクがヘッジしているように見えているだけで、人任せな分かなり高いリスクになっていると思います。

この場合のサブリース企業の考え方は、賃貸ビジネスを進める際に目的がマネーゲームにすり替わってしまっています。入居者への良質な提案や大家さんの成功へのお手伝いなどは存在していません。建設利益だけが目的です。

もう一度記しておきますが、サブリースを取り扱う企業自体に問題があるのではなく、悪用している企業が問題だと申し上げておきますね。。。

このクローズアップ現代の特集を見て私は、サブプライムローンを思い出しました。

これまた破綻しそうな人にローンを進めます。本来、厳正なる審査をしないと損が出てしまうので金融機関は慎重なわけです。
しかし貸し付けた債権を証券化して売ってしまえば利益が確定しリスクはなくなります。

次から次へと破綻しそうな人に貸し付けて証券化します。破綻するまでの僅かな間、高騰しますよね。さらに、リスクの高い証券だとバレないよう他の債権と混ぜ合わせて新しい金融商品を生み出して世界中にばら撒いたわけです。

予定通り破綻して世界金融危機となってしまった。この時、自分たちが買っていた金融商品にそれらが紛れ込んでいたのをほとんどの投資機関が知らなかったという結末・・・

うーん、規模は違えど、なんか考え方として良く似ている気がします。目的がマネーゲームであり確信犯であるということ。

これらに巻き込まれない法則は今も昔も変わらない、当事者意識を高めるということですよね。

最後にホリエモンさんが「フォーチューンクッキーの振り付けは、(少し古いか・・・)覚えやすくして皆に踊ってもらおうとしたもので、秋元さんは確信犯だ」と言っていました(笑)
(フォーチューンクッキーは、企業などがイメージアップのため社員や幹部が一緒に踊ってこぞってユーチューブにアップしていた。)

こんな確信犯ならいいですけどね。

階段がもたらす情緒。

私たちは、どこかに自分の居場所が必要です。学校や職場もちろん家にも・・・それぞれ、どこかに心地いい居場所がほしい。

それが学校の部室であったり、会社の屋上であったり、一人で落ち着ける居場所、ぼうーっとしたり考え込んだりする居場所がほしい。

スターバックスの元社長さんの本にこんなことが書かれていました。スターバックスは、家と会社以外の居場所であると。

もしあなたがビジネスや旅行で知らない街に行った時。言葉も通じない国で仕事も上手くいかず心細く不安に駆られた時。スターバックスの見慣れたロゴは、あなたをホッとさせるでしょう。

「そんな存在でありたい」、というようなことが書かれていました。

心地いい居場所とは心地よくさせる環境が必要ですよね。住まいの場合は、しかけが必要です。たとえば京都の町家の坪庭とか中庭とか・・・

日本には本来壁に絵画をかけたり、彫刻を置いたりする風習は根ずいていませんでしたが、坪庭などで外との繋がりを感じる工夫は随所に見られます。

私もずいぶん坪庭やリビングから眺める庭を提案してきましたが、これらは床面積に強く影響するので採用されないケースもしばしばでした。なのでもう一つこだわっていたのが階段でした。

スキップフロアが好きなのも、階段がもたらす情緒があるからです。こちらをご覧ください。

 
たった2段のスキップ・・・あの段差に腰かけるのです。シンメトリーデザインをまたにかける階段。ココは居場所になると思います。

毎日上がったり下りたり繰り返す階段、思い出にも残るような
階段をいつも思い描いていました。

もうじきSKIP&PIT HOUSEにも、一部屋に階段が二つずつ施されます。居場所となり思い出となるよう考えたものです。どうぞ階段の完成をお楽しみに。。。

私の学生時代のアパート。

しばらく、かたい話が続いてしまって・・・本日は私事を。

私が大家としてのSKIP&PIT HOUSE は、徳島大学生に向けてのものですが、私も35年前に学生アパート暮らしをしたことがあります。

木造平屋建て・10戸・1棟でした。6畳一間で水回りはすべて共同、しかもトイレは水洗ではなかったですね。共用ローカを挟んで両側に6帖の部屋が五つずつ並び、端に共同のキッチン・トイレ・風呂がありました。家賃はなんと1万円。。。

お風呂は一般住宅用の循環型のヤツ。浴槽に水をためて種火を付けてガスで点火します。浴槽の水が隣に設置されている窯というかボイラーを循環しながら沸かすというシロモノ。冬は中々沸かない。。。

10人がこのお風呂に入るわけですから、後半は沸かしなおさないと入る気にならなかったですね(笑)

今ならだれもこのようなアパートを好まないと思いますが、私は結構楽しくやっていました。なんせ何もかも共同なのでコミュニケーションが深くなるわけです。

同じ学科の連中とツルムよりも同じアパートの先輩や後輩といる時間が圧倒的に長い訳です。夜中トイレに行こうとすると誰かが夜食を作っていたりします。

「こんばんは、何作ってるんです、うまそーですね。」 
「おぅ、腹減ってない、一緒に食べる? 」
「いいんですか?」

なんてきっかけで、部屋に行って話し込んだりして・・・昔は昔なりにいいこともあったんですよねー。便利になって快適になる代わりに失われていくものもありますよね。

こうやって思い出しているとなつかしくなり、当時のアパートを紹介したくてストリートビューを見てみたのですが、路地のためブルーになっていませんでした・・・残念。

当時、良く行った喫茶店がありました。大学近くの峠にあり、ホンダ・ホークⅢでよく通いました。
以下の写真は、その喫茶店の現在です。。。廃墟になっていました。トホホ・・・(グーグルマップより)


ホリエモンさんが言っていました。
この世の基本は、諸行無常だと・・・

咀嚼する大切さ。

賃貸ビジネスは、次なる登場人物で成り立っています。

①入居者
②オーナー様(大家さん)
③管理会社担当者
④建設会社営業マン

このストーリーは、大家さんから始まります。大家さんが、なんらかのアクションを起こして始まります。

皆さんがいい人たちばかりだといっても、それぞれに立場があり目線は当然違います。

③の管理会社の目的は手数料収入であり、優秀な企業ほど手数料収入が多いです。
④の建設会社の目的は工事利益であり、優秀な企業ほど利益率は高いです。

で②のオーナー様(大家さん)の目的をはっきりさせないといけないわけですが、ここで事業として成り立つかどうか検討していただきたいと思うのです。

この時、大切なことは「ご自身で考え決断する」という当たり前のようなことです。

③や④に属する方々は、その道のプロですから大変力になっていただけると思います。しかし、鵜呑みにせず咀嚼するということを大切にしてほしいと願います。

必ず上手くいく賃貸事業など存在しません、なので消費者にしてもらうケースが多いのです。賃貸事業で30年一括借り上げ・・・だから安心、リスクがありません。
といってもリスクがなく、必ず上手くいくなら直営するはずです。

その例としてFCフランチャイズ事業というのも、本部がリスクヘッジするため行っています。どんどん出店していって廃業に追い込まれる店となんとかやれる店、それと成功する店に分かれます。

廃業に追い込まれる店を横目に新しい加盟店が加入して、本部は利益が上がる仕組みです。これまた必ず上手くいくなら直営するはずです。

注文住宅業界もFCが多いのですが、力尽きた仲間を何社もみてきました。でも本部は成功例を示し、新たな加盟店加入で成り立っていきます。

このへんで・・・少しゆるい話に変えたいと思います。私の父は釣り好きでした。徳島県南の港から沖へ出ての船釣りでした。
イサギ・マダイ・イシガキダイなどを釣ってきてくれました。

毎年11月に解禁となり、週に2回とかいうペースでいっていましたね。毎回おみやげがあり、イシガキダイなどは、この時期に良くもらいました。鍋にするとクエのようにゼラチンがあってすごく美味です。

その後、12月・1月と釣果は少しずつ悪くなるのですが、それでもイサギは良く釣れていました。これまた、刺身・塩焼きなどおいしい魚くんです。

ところが2月になると・・・さっぱりになるんです。父いわく「水温が下がってアカン」とよく言っていました。このころになると、おみやげのない日は珍しくありません。

私は釣れないのに足繁く通う父に「水温が下がって釣れんのになんでいくん ? 」とよくいっていました。父は「ふふんっ」といいながら、よく船頭さんに電話していました。
父「船頭はん、どうでぇ~釣れよるで~、ほうで~ほな行くわ~」
(私のつっこみ・・・水温下がっとんだろっ、釣れんだろっ。)

そのうち暖かくなってきて、ふと父に「このごろ釣り行ってないなぁ~今なら水温も上がってない ? そろそろ釣れるんとちゃう」と尋ねました。

その時の父の答えは、衝撃的で私の人生の教訓となりました。

「なにいよん、勝也くん。あの場所の船釣りは2月までじょ~」
私「えっ、なんで・・・水温が上がって今なら釣れるだろ」
父「ほら、今なら釣れるんとちゃう」
私「釣れるのになんで客とらんの」
父「ほら、自分らで釣るんとちゃうかぁ~」(笑)

プロの方たちは、その道では経験豊富で頼りになると思います。またご協力いただかないと成功しないのも事実ですよね。

大切なことは。。。プロの話を鵜呑みにせず「咀嚼」することだと思うのです。
しっかり意味をかみ砕いて自分なりに考えを整理して決断していきたいものですよね。

最後に、先ほどの登場人物のうち唯一事業でないのが①入居者です。入居者の目的は、自分にぴったりのお部屋を探しています。

②③④みんなが力を合わせて、いろんな入居者が心から満足いただけるよう選択肢を広げて質の向上に努めて、賃貸市場を盛り上げていきましょうね。

選択肢のないお部屋探し。

賃貸ビジネスを事業と捉えて、経営者として取り組み、借入金の金利総額に留意すればリスクは減ると思います。

・・・というお話でしたが、これらは取り組む姿勢や考え方のことです。現実に低リスクにするためには具体策、しかけが必要です。

今回は現在の賃貸住宅市場の中身を入居者側から一緒に覗いてみましょう。

前にも話しましたか゛・・・私は約30年近く木造注文住宅を供給しておりました。特にこの20数年間はライフスタイルの変化に加え、震災による耐震性の重要性やCo2削減などに向けた断熱性の向上など、発展進化してきたと思います。

住宅雑誌を開けば1000万円以下の超ローコスト住宅や自然素材の家・メンテナンスフリーの中級クラスに贅を尽くした富裕層住宅など様々な取り組みが大変な数あります。

供給側も、ハウスメーカー、中堅ビルダー、大手デベロッパー、建築家、FC、地元工務店、総合建設系、設計事務所ネットワーク、大工さん等々違う組織がひしめき合って商品開発しています。

ジャンルも・・・ライフスタイル系、デザイン系、輸入系、雑貨系、アットホーム系、ハイスペック系、自然派系など特徴が色々ある訳です。

ネットでも住宅雑誌でも雑貨誌でも戸建ては種類が多く、知識がないと何が何だかというくらい選択肢があるのです。

それに比べて賃貸住宅の雑誌はどれも同じようなただの部屋探し。。。

〇〇町・家賃〇〇円・敷金〇〇円礼金〇〇円・共益費がどうの
オートロックがあるの、エレベータがないの、築年数が〇〇年だとか、何の変哲もない間取りに外観・内観写真を見ていると、うんざりしてきませんか・・・

もちろん環境や広さ条件も必要ですが。。。それだけなのです。
たまには、お洒落な部屋も見られますが、その家賃か~みたいな・・・今度は豪華になっているのです。。。

なにか惹きつけられてキュンッてしてみたいと思う訳です。

「うんっ、これいい」とか。「なんだこれっ」とか。「こんなとこ住めたらなぁ~」とか。がほしい・・・

つまり、賃貸に住まう方の選択肢があまりに少ないと感じます。なぜ、こんなことになってしまったのか ? 考えてみました。

大きく二つあると思います。

一つ目は、戸建注文住宅の場合のお客様は一般消費者ですが、賃貸住宅となるとお客様はオーナー様(大家さん)だということです。

供給側は、お客様であるオーナー様(大家さん)を説得できないと仕事になりません。なので実際の入居者をターゲットにせず、大家さんをターゲットにした商品開発を続けているのが最大の理由だと考えました。

「こうすれば面白い」という提案は、「そこまでしなくても入居は決まる」という方向に流れていくのだと思います。

そして、もう一つの理由は戸建注文住宅に比べて地元工務店や地元総合建設の方々の建築シェアが高いところです。全国ランキングでは、皆さんご存知のハウスメーカーが上位を占めていますが、地方一つ一つを見る、或いは既にある物件を見ると圧倒的に地元供給会社が多いのです。

この方たちが、地主さんたちと供給してきた商品の中に、おもしろい部屋がどれだけあるでしょうか。
「その当時はそんなものだっ」というお声が聞こえてきそうですが、戸建注文住宅からは遅れている感が否めないのではないでしょうか。。。

何が遅れているのか、選択肢が少ないということです。どれも平凡で画一的なのです。何を選択するのか ?  

1K・1LDK・2DK・3DKなら戸建て賃貸 ?
南向き ? 何帖ある ? 駐車場どこ ? ・・・などではなく。

暮らし方だと思います。どう暮らしたいのか ?  部屋に帰るとき、どんな気持ちになりたいのか ? 

そういう日々の生活に直結する楽しい提案を供給側皆さんがして。。。それも含めて選択してもらいましょう ?

そしたら、入居者のお部屋探し・・・選択肢が豊かになりますよね。これぞ正に顧客目線だと思うのです。

金利の正体。

金利の正体とは何か ?
何かたいそうになって参りましたが、これを知っておくと上手くいく人と上手くいかない人がどうしているのか ? が理解できます。

理解できると自然と細かな部分まで気を配るようになるはずですので、しばし我慢して読んでくださいませ。。。

大家さんにしても、私のように工務店経営をしても上手くいく人と上手くいかない人がいるわけです。それはもう職種・民族にかかわらず世界中がそうなんです。

では、全員が一生懸命努力すれば全員上手くいくということは、確率は極端に低くともあり得ることでしょうか。
答えはあり得ないのです。なんか・・・さびしい~

ですが、それは絶対に有り得ない。なぜなら金利は世の中にないお金だからです。

お金とは二つに分かれます。通貨と紙幣です。
通貨は国のものですが、紙幣は民間銀行である日本銀行券なので国のものではありません。

紙幣とは、日本銀行が発行している券です。
モノやサービス等の価値を一旦この券に交換しているわけです。
これは中央銀行システムと言って1694年にイングランド銀行が設立されて以来世界中に広まっていった経済システムです。

日本銀行券は、昔の大蔵省造幣局・印刷局、今は独立行政法人造幣局・国立印刷局でつくってますが、お札自体は経済の中のごくほんの一部に過ぎません。
日本経済のお金のほとんどは、信用創造というしくみで銀行が生み出しています。

たとえば、Aさんが住宅ローンを3000万円組む時、銀行で借り入れをするとAさんの口座の通帳に3000万円と印字されるだけです。もちろん審査や担保を検討しますが、わざわざお札は刷りません。

これで世の中に3000万円が生まれてくるのです。生まれたお金は、Aさんの通帳から建設会社へ、建設会社から下請け会社へ、下請け会社から職人へ、また材料屋へと振り込まれていくだけなのです。

ほとんどのお金は現金化されず、通帳から通帳へ印字されるだけです。

銀行は通帳にいくら信用創造して良いのか ? 日本銀行に積み立てた金額等でお達しがあります。その範囲内でどんどん通帳に記帳するだけで次々にお金が生み出されていきます。

このスピードと量が国の経済の大きさだというわけです。

しかし、生み出されたお金はAさんの借金な訳です。Aさんは一生かかってこのお金を返さなければなりません。Aさんがしっかり返せばこのシステムはさらに膨らみ、返せない人が増えれば国は衰退していくことになります。

現在での流通紙幣は、経済全体の数%程度とも言われていて、いかに信用創造が経済を支えているか、ということにもなります。

ここで問題なのは、Aさんが返さなければならないお金は3000万円+金利だということです。解りやすくするため、返済総額を4000万円とします。

Aさんが信用創造で生み出したお金は3000万円です。世の中に流通していったのは、3000万円だけです。なのに4000万円返さなければならないということは、金利分1000万円が世の中に足らなくなるということです。

同じ条件でBさんもCさんも住宅ローンを組んで信用創造したとすると、3000万円×3=9000万円というお金が生まれ世の中に流通していきました。金利を含め返さなくてはならないのは、AさんBさんCさん合わせて、1億2000万円で3000万円足らなくなります。

この小さな枠内で完結すると仮定します。
AさんBさんは、Cさんの信用創造で創った3000万円のうち1000万円ずつ使うと返せます。しかしCさんは、残り1000万円になり、元金さえ支払えない状況に陥ってしまいます。

まとめますと・・・世の中のお金のほとんどは、銀行で信用創造された誰かの借金であり、また金利分絶対足らないので誰かが破綻する「椅子取りゲーム」だということです。

この椅子取りゲームに勝利するためには、金利分以上の価値を生み出す経営をしないと必ず脱落してしまうと覚悟し、真摯に取り組むことでリスクを減らすのです。

中央銀行システムは破綻者が必ず出る反面、実態経済よりも信用力つまり借入金返済能力によって経済を牽引し、成長させていく一面もあり世界中で採用されています。

借入金は誰が返すのか?

大家さんは、経営者だと自覚することは基本姿勢であり、リスクを抑えることにも繋がると思います。

もう一つ自覚する必要があるのが、借入金は誰が返すのか? っということです。

借りたものは返す・・・良く萬田金融の頭取が言っていますが(笑)私もその通りだと思います。

誰が返すのか? それは借りた人であり、保証人であり、ハンコをついて銀行から借りた本人が銀行に返す・・・が基本ですよね。

入居者が返してくれるのではありません。
入居者は大家さんにウケたサービスやモノの価値に対し家賃という名目で支払ってくれますが、だれも借金を返すために支払っていないわけです。

経営者意識があれば簡単明瞭な話ですが、つい入居者が払ってくれるなどの幻想に陥れば、入居者に対するサービス価値が落ちてしまわないでしょうか。また、入居率に影響してしまわないでしょうか。

そして、借入金は二つに分けられます。元金と金利です。
元金とは実際に借りた金額であり、これを返せばいいのなら相当リスクはなくなりますが、必ず金利がつきますよね。
この金利がクセモノであり、利回り計算時も慎重に検討すべきだと思います。

5000万円を金利1.25%・30年支払とすると支払総額は約6000万円、つまり1000万円余計に払うことになります。
借入れしたのだから当たり前なのですが、これが経営上大変なのです。

世の中に投資したのは、5000万円だからです。モノの価値は、車もリンゴもその値段でしかないのに、金利という世の中にない価値を上乗せする負担のリスクが大きいと考えます。

物理的には5000万円しかない価値でも、それが6000万円以上の価値があるモノやサービスに変換できていないと、その事業自体バランスが崩れていると言えるからです。

物理的な価値とは建設会社がいう建築費のこと。そして、その中身がオリジナリティーや入居者の心を掴むしくみが豊富なほど変換できているということです。

その変換するしくみをマネジメントといい、経営者がもっとも敏感になるところではないでしょうか。
つまり、大家さんとして元金以外の金利分の価値を判断しなくてはなりません。

あまり興味のない方もおいでると思いますが、この負担の大きさと意味をもっと知ってほしいので、金利のしくみを次回詳しく話したいと思います。

経営者として挑みましょう。

賃貸ビジネスは事業であり、大家さんは経営者である・・・まで良かったですよね。では、経営者のすべきことってなんでしょうか。整理しておきましょう。

簡単に言ってしまえば、経営者のすべきことは、利益を出して給料をとって、納税し余りを留保したり再投資したりして、また利益を生むというサイクルをクルクル回すことですよね。

その利益を生み出すためには、誰かに価値(サービスやモノづくり等)を認めてもらわないといけないということだと思います。
その良質なサイクルをクルクル回すスピードが速くて大きいほど利益が生まれるという仕組みですよね。

何が言いたいのかと言えば・・・節税のために事業を起こす経営者はいないということです。事業を運営する中で節税効果も狙った投資や取り組みがあっても、決してそれらが目的ではありません。

良く新聞等で相続税対策セミナーと賃貸営業をセットでやっている企業広告をよく見かけますが、相続税の節税のために事業を起こすのでしょうか?

相続税が改正なったので大変だと騒いでいますが本当でしょうか? 相続税の改正については別の日に記すこととします。

経営者ならまず利益を生み出すしくみを創るのが、いの一番でしたよね。ではなぜ彼らは利益が一番と言わないのでしょうか?
言いたくても言えない、なぜなら建築費が高すぎて利回りが悪すぎるからです。

利益と節税効果は、全く違いますよね・・・
話がすり替わっているのです。

経営者なら、いくらの利回りが必要か? 当然考えますよね。
理想は新築(土地別)で12%以上です。しかも、表面利回りから金利分を差し引いて算出します。ただ机上の数字ではなく、様々な観点から見てリスクを抑えた適正な利回りを検討するべきだと思います。いずれにしても手取り収入(利益)がないのにわざわざリスクを背負うことはないと考えます。

東京の物件などで5%やら4%の利回りを良く見かけますが、それらは売却益を狙ったものが多いのです。
家賃収入を得るのはインカムゲイン、売却時に差益を生み出すのがキャピタルゲインです。

どちらで経営するのかはっきりしておかないと利益は上がらないばかりか、リスクも高くなってしまいます。

節税目的のために事業を起こしてはいけない・・・と申し上げました。それには明確な理由があります。それは借入金、リスクの根幹は借金なのです。

事業と捉えると見えてくるモノ。

前回、「賃貸ビジネスとは事業である」が本質だと書きました。
不思議なもので本質を理解すると考え方も整理されてきます。

ここからはオーナー様(大家さん)は、事業する事業主であるという観点でお話しします。
事業主つまりオーナー社長、言い換えれば経営者と言えます。

上手くいく経営者と上手くいかない経営者の違いをご存じでしょうか ? 私は、このように考えています。

上手くいかない経営者は、「こうすれば上手くいくというモノを探している」
上手くいく経営者は「こうすれば上手くいくというモノがないことを覚悟している」

そしてこの考え方の差は、日々少しずつ開いて何年もかかって結果に表れます。結果に表れたときは遅いというわけです。

中小企業庁によると一年間に起業する人は、約20万人~30万人いるそうです。その中で10年後には約30%、20年後には約52%が倒産しています。中小企業庁が把握していない起業数字を当てはめると倒産廃業率はさらに高くなります。

日本の会社の寿命は、世界一とも言われていますが平均約30年です。起業して30年後生き残っているのは、倒産率99.98%に耐えた企業たちです。

私が経営していた工務店(父が創業)は、今もう約50年になろうとしているのですから、ほとんど奇跡といっていいでしょう。

このことを思えば、逆に賃貸ビジネスとは低リスク事業ともいえ、かなりの部分を人任せにしている大家さんでも上手くいくケースがあるのも事実でしょう。しかし、長期に渡るとどんどんリスクが増していくわけです。

最初から事業として捉えて経営者として挑めば、よりリスクが低くなるのは当然なのです。
そして、こうすれば上手くいくという賃貸ビジネスもまた有り得ないということを覚悟した上で挑んでほしいのです。

空室率をどう捉えるか ?


空室率の増加が社会問題となっていますが、これらの増加と大家さんのリスクは一致しないと考えています。
 
総務省の統計調査では平成25年空き家総数820万戸、賃貸用446万戸となっており年々増加しています。
 
賃貸用空室率は全国平均約19%となっていて都市に比べ地方ほど空室率は高くなります。だから四国なんかでの賃貸ビジネスは難しい~となってしまいがち・・・

 次の表は、総務省の賃貸用空き家と建築時期別を記したものです。
 
空き家の中には高度成長期に造られた、いわゆる公営団地(今ではライフスタイルが合わない)も含まれています。
さらに、建築時期不詳という空室率が43%もあります。いつ建てられたのか解らないようなモノまで入れて騒いでいるのです。
はっきり言ってリフォームや建て替え時期が明らかに来ているのに放置されている物件の多いこと・・・
トータルの数字だけ見るのではなく、その中身がどう分かれているのかが重要だと考えます。(空室の詳細までの統計は今もってない)

 この建築時期不詳だけを除いて空室率を出し直すと約19%が約12%台という結果になります。
しかし、だからと言って低リスクと言えないのが賃貸ビジネスではないでしょうか?

 なぜなら、賃貸ビジネス(大家さん)とは、事業だからです。事業とは様々な必要項目に対してのバランスが大切です。事業を低リスクにするためには、一つや二つではないトータルの事業計画が必要でそれを丁寧に一つずつ練り上げることでリスクが減っていきます。
 
賃貸ビジネス成功の第一歩は、「事業と捉える」が本質ではないでしょうか ?

ガレージハウス プロジェクト。

SKIP&PIT HOUSE プロジェクトは現在進行中(建築中)でありまして、3月にグランドデビューいたします。

3月には見学会(徳島市住吉)を開催し、オーナー様(大家さん)の募集を予定しております。特設ホームページの「コンセプト」「ギャラリー」もその時アップいたします。

で、その次のプロジェクト計画がありまして、それがGARAGE HOUSE PROJECTです。4月以降、板野郡北島町(土地取得済み)にて建築予定しております。少しご紹介させていただきますね。

こちら。まだ、計画案のレベルですが・・・

ガレージハウスとは、もともとシャッター街と化した店舗などを隠れ家風にリノベーションして広がり始めたものです。
車やバイク愛好家だけでなく、映画に出てきそうなガレージ自体をリビングに改造したものが主流となりました。

現在では、いくつかの都市ビルダーが新築で商品開発し人気が高まっております。とは言っても徳島県はまだありません。

おもしろいことしかやらない社長ブログですから、少なくとも徳島県には全くないものしか商品デビューさせませんことよ・・・きっぱり。

ガレージハウスと言っても、車好きやアウトドア派だけを狙うことはしません。それをやってしまうと二番煎じになり、おもしろくない。

むしろ女子にウケルのではないか ? とたくらんでおります。この頃の男子と女子は、逆さまっぽいと思ったことはないですか・・・

女子に嬉しいガレージハウスのメリット

①なんといってもセキュリティーが高い。電動シャッターを備えて車から車ですから、ストーカー対策も万全。

②自炊派の女子にとって日用品に水やビールなどトランクから降ろすだけですみます。

③おしゃれな服で大雨でも出掛けられます。

④休みの日は、パジャマに何か羽織って、ドライブスルーをして帰れる。

⑤猛暑でも涼しい車。

⑥女子の車はコンパクトカーや軽四が多いため、アウトドアグッズもラクラク収納できる。

⑦原付や自転車も傷まず盗まれない。

今回、企業秘密(たいそうやなっ)ということで平面プランは載せていませんが、上記のメリットに加えさらに女子が喜ぶアイテムを計画しています。

専有面積70㎡以下の1LDK+ガレージ付+SC+WIC
①玄関に1坪のシューズクローゼット
②部屋干しコーナー
③洋室にウォークインクローゼット
④自炊派のための間口1800キッチン・3口IH
⑤1間の水屋スペースと前面が揃う冷蔵庫置き場
⑥2戸1棟で水回りを中央に配して戸建感覚で住まえる
⑦清潔感あるシャープな外観デザイン

男子にウケて女子にウケないことは多々ありますが、女子にウケルということは男子にもウケます。

最後にオーナー様(大家さん)のメリット

①戸建て賃貸より、ずっと利回りが高い
②またまた圧倒的な差別化が図れる
③一般住宅用の合併浄化槽でコストダウン
④駐車スペースを効率良く計画できるので、敷地面積135㎡から建てられる
⑤投資総額自体が少なくリスクが低い 等々

まだまだこれから煮詰める部分もありますが、ご期待くださいませ。
 SKIP&PIT HOUSE PROJECT
     ↓      
 GARAGE HOUSE PROJECT
     ↓
夫婦二人だけの賃貸ハウス、FUTARI 計画と進む予定です。

ロゴの誕生、そして動画へ。

やはりプロの方たちは違いますね。長年に渡って商品開発をし続けてきたからこそ、知り合えた素晴らしいブレーンの方々です。


これはデザイナーとイラストレーターの共同作品です。
あの妻の絵図から・・・これですからね。


素晴らしい。。。
最初私が考え始めたアイデアが段々カタチになっていくのに、どれだけのプロの方々のお力を借りているでしょうか。

ここが「おもしろい」のです。
ブログのタイトル「おろしろいことしかやらない」というおもしろいはココなのです。

このロゴを見て私はアシカとモグラを動かしたいと思いました。
アニメーションにすると費用がかかるので、こんな4コマまんがをメールで依頼しました。




ご存じの通り、私も図工は苦手でした。国語もですが・・・
しかーし、これがプロにかかるとこうなります。


凄いですねー。素晴らしい。。。
これを初めて見たとき、胸が熱くなりました。

後から聞いたのですが、イラストレーターの方は何日もユーチューブのアシカショーを見ていたそうです。

商品開発は、情熱があればおもしろいのです。
おもしろいことしかやらない私の次の商品開発は、明日少しご紹介したいと思います。
Contact us資料請求・お問い合わせは
受付時間/10:00〜16:00 定休日/水曜日・日曜日・祝日
COPYRIGHT 2015 Kurashi-design Corporation.
ALL RIGHTS RESERVED.