賃貸ビジネスは事業であり、大家さんは経営者である・・・まで良かったですよね。では、経営者のすべきことってなんでしょうか。整理しておきましょう。
簡単に言ってしまえば、経営者のすべきことは、利益を出して給料をとって、納税し余りを留保したり再投資したりして、また利益を生むというサイクルをクルクル回すことですよね。
その利益を生み出すためには、誰かに価値(サービスやモノづくり等)を認めてもらわないといけないということだと思います。
その良質なサイクルをクルクル回すスピードが速くて大きいほど利益が生まれるという仕組みですよね。
何が言いたいのかと言えば・・・節税のために事業を起こす経営者はいないということです。事業を運営する中で節税効果も狙った投資や取り組みがあっても、決してそれらが目的ではありません。
良く新聞等で相続税対策セミナーと賃貸営業をセットでやっている企業広告をよく見かけますが、相続税の節税のために事業を起こすのでしょうか?
相続税が改正なったので大変だと騒いでいますが本当でしょうか? 相続税の改正については別の日に記すこととします。
経営者ならまず利益を生み出すしくみを創るのが、いの一番でしたよね。ではなぜ彼らは利益が一番と言わないのでしょうか?
言いたくても言えない、なぜなら建築費が高すぎて利回りが悪すぎるからです。
利益と節税効果は、全く違いますよね・・・
話がすり替わっているのです。
経営者なら、いくらの利回りが必要か? 当然考えますよね。
理想は新築(土地別)で12%以上です。しかも、表面利回りから金利分を差し引いて算出します。ただ机上の数字ではなく、様々な観点から見てリスクを抑えた適正な利回りを検討するべきだと思います。いずれにしても手取り収入(利益)がないのにわざわざリスクを背負うことはないと考えます。
東京の物件などで5%やら4%の利回りを良く見かけますが、それらは売却益を狙ったものが多いのです。
家賃収入を得るのはインカムゲイン、売却時に差益を生み出すのがキャピタルゲインです。
どちらで経営するのかはっきりしておかないと利益は上がらないばかりか、リスクも高くなってしまいます。
節税目的のために事業を起こしてはいけない・・・と申し上げました。それには明確な理由があります。それは借入金、リスクの根幹は借金なのです。