ロフトハウスもスキップハウスも。

20年前、「ロフトハウス」という1Fにも1400mmのロフトを備えたデザインアパートを供給していました。見学会をして建て始めると真似る業者が出てきました。

「ロフトハウス」ではなく「ロフティー」だったかな・・・その後も増え続けあっちこっちで見かけるようになりました。

その後、私は戸建注文住宅中心に供給するようになり、今ではよく聞くコミコミ価格・・・坪単価ではないポッキリ価格というのをやり始めました。ポッキリ価格1390万円・モデルハウスと同じです、みたいな感じでしたね。

これまたしばらくすると、あちらこちらでポッキリ価格が出始めました。しかも同じ間取りでなんてのもありましたね。

で、その後私は6層構造のスキップフロアを楽しむ住まいをやりました。床下にピットルームを備えたスキップフロアの住まいです。

これもまた、良く似たのが出ました(笑)

なにも私が全国で初めてということではないでしょうが、普段から見かけないようなものに挑戦するのがおもしろいのです。

SKIP HOUSE PROJECT をスタートさせたとき、いろんな方からこれは面白いけどたぶんマネされるよっと言われていました。

今までの経験からいって私もそう思っていました。今回は、それがはや~い。もう出始めたらしいです(笑)

SKIP HOUSE はスキップフロアにして+α空間を作ればいいのとは違います。暮らしやすさ、部屋に戻りたくなるワクワク感が演出できないといけないと思っています。

私の考えは・・・
なにかに飛びつくのではなく、それらに向かいコツコツ積み上げていくプロセスを大切にしていきたいと思っています。

ブログをご覧の方々はどうお感じになりますか ?
ガレージハウスは、まだ出てないだろうねー(笑)

ガレージシャッタークワトロ。

こちら・・・採用のガレージ用シャッターです。
ガレージ用シャッターは、シャッター専門企業からいろんな商品が発売されています。カッコイイけど高い・・・

そこだけ高いものを採用してしまうと全体のバランスが崩れるので適正なモノを選択しました。

リクシルはサッシ企業です。サッシ感覚でシャッターを開発したのでしょうか。案外、リーズナブルな価格設定になっています。

カラーも選べます。
シャッターのワイドは、3m50cmです。木造の最大柱間である2間の3m64cmに取り付けできるよう合わせてくれています。なんとも採用しやすい仕様に仕上げてくれました~

試しに配置 !

SKIP HOUSE の見学会から2か月余りが過ぎて、最近あちらこちらのエリアでご計画のお話が盛り上がりつつあります。

そもそも私は自分のアイデアが必ず入居者に喜んでもらえるはずだという思いでスキップフロア賃貸を建築しました。
そして同じ建築するなら大家さん側にも見て共感していただきたい・・・そんな気持ちなんですね~

だから、大家さんからお声がかかる度にそれだけでうれしいんです。入居者の喜んだり驚くお声は直接聞くことができました。そして今、大家さんたちの前向きなお声を聞くことができてやってよかったなと思っています。

これから人口減少等の経済が縮小していく日本社会に向かいますよね。空き家が多いから、家賃が下落しているから、様々な理由をつけて消極的になったところでリスクがなくなったわけでもありませんし、そんな考え方では生きていてもおもしろくない。

何かやり方はないか? もっと違うしくみはないか? 真正面から取り組み、考え行動し始める時・・・なんか楽しいというか、胸のあたりがキュンってなる感じでしょうか。

そういった熱い大家さんたちとお話しするとき、私も「うん、よしっやろうぜっ」みたいな気持ちになります。

ご計画は頭の中と数字だけでは盛り上がりません。するかどうか、迷われている方もぜひ候補地にSKIP HOUSE を配置してみてはどうでしょうか。

余地などを見ればイメージがよりしやすいのではないでしょうか。
良かったら、お声かけてください。

「試しに配置してみてくれる?」っと・・・

小さな敷地に建つガレージハウス。

共同住宅や長屋タイプの建設には、ある一定程度敷地の広さが必要です。SKIP HOUSE の敷地は82坪、PIT HOUSE は76坪です。いずれも建ぺい率60%ギリギリに建てられています。

一般向けだとこれに駐車スペースを取るのでもっと広い面積が必要になります。しかし、
ガレージハウスは駐車スペースがいらない、さらにコンパクトな上2戸1棟なので小さい土地でも計画可能であります。

建ぺい率とは土地の面積の何パーセントまで建物が建てられているかということです。
この大きさは約70㎡ですので、建ぺい率が70%の敷地ですと100㎡(30坪)、60%の敷地では117㎡(36坪)から建築の可能性がある訳です。実際には土地の形も関係してきますが・・・

私は地主ではありません。完全な庶民であります(笑)
SKIPもPITも自分で土地を購入しました。今回のガレージハウスの土地も自分で購入しました。こちら・・・

私が購入した土地は、66坪です。東側と西側両方に道路があったので決めました。これを二つに分割してそれぞれ西向き東向きにガレージを持ちます。

なので1棟当たりの敷地面積は、たったの33坪に建つわけです。っで、この場所は建ぺい率70%なのでまたまたギリギリ作戦。66坪×10万円=660万円に4戸建つから÷4=@165万円・・・

SKIP HOUSE の土地は、1800万円の土地に10戸だから1戸当たり180万円。ガレージハウスの方が1戸当たりの土地負担金が低くなっています。

私のような庶民の土地からでも高利回りを生んでいます。これをご覧の地主様、共同住宅や長屋タイプが建設できない小さな土地ありませんか ? ガレージハウスは郊外でも力を発揮しますよ。

うどんの「やま」と都知事。

私はうどんの「やま」のファンです。2日に一回はいただいています。タクト店は朝早くから開いています。

10時まではお得なセットメニューがあります。ABC3タイプありまして私はいつもCセットです。から揚げ1+出し巻き卵1+おにぎり1+おしんこ少々+小うどん+ネギいっぱい+大根おろしいっぱい=330円です。(ネギと大根おろしは吉野家の紅ショウガのように取り放題です、ちなみに私のどんぶりの表面はネギで満たされています。)
あ~また食べたくなってきた(笑)

っで、10時過ぎますと自分でチョイスします。かけ小うどん+おにぎり+出し巻き卵2コセット+ネギいっぱい+大根おろしいっぱい=470円になります。

いつものようにレジで470円出して待っていると、店員さんが間違えたのでしょう・・・「350円です。」と言われました。私が「いつも470円ですよ、間違っていないですか ? 」というとレジを打ち直し「どうも、すみません470円です。」となりました。

何のことはないお話なのですが、渦中の都知事なら知らんふりするだろうなと思ったのでした(笑)

頼りになるガレージ内の棚。

ガレージの巾は、2間あり、電動シャッターの開口巾は3m50cmです。駐車場のライン巾が2m50cmぐらいからするとスムーズな車庫入れに十分な広さです。

買い物から帰り、トランク(ハッチ)の荷物を降ろします。ガレージの一番奥には足場板の棚を2段設けます。

こちら・・・これは杉の足場板です。
 ビンテージ感があり、荒い中にぬくもりというか、なんか落ち着くというか・・・私も若いころは現場で小脇に抱えていました(笑)
今ではこれらを床材や棚板用に少し加工を施したり、ビンテージ風に仕上げたりしているものが販売され人気を得ています。
(下記写真は加工されています。)

足場板というわけですから、現場などで職人さんたちがこれを敷いてユッサユッサ渡っていくわけです。つまり、重いものに対してのねばりが強いのです。

ガレージは奥行きいっぱい活用したいので、棚板は置くのではなく壁にアングルで取り付けます。
重いペットボトル水の箱やビールの箱など、トランクからドサッて感じで棚板に降ろしてください。少々乱暴においてもびくともしない足場板です。下に置かないので腰への負担も少ない。

この棚板に様々な生活用品をストックしてください。使う分だけ住居スペースに持ち込みましょう。

ここで数年間暮らした入居者は、もうガレージのない暮らしには戻れません。(キッパリ)
その後、結婚されて新築されるときもインナーガレージ付の住宅にすると思います。(ココがおもしろいのです。)

私の自宅もインナーガレージです。手放せない、日々の暮らしに溶け込んでいる、今では特別ではない普通の暮らしとなっています。

これからの日本の戸建て住宅、賃貸にもインナーガレージ付が当たり前の暮らしにしていきたい。
特に車中心の地方暮らしは・・・徳島は特に向いています。。。

徳島県での買い物とガレージの繋がり。

買い物の形は随分変化していますよね。私が幼いころは母に手を引かれ八百屋さんや魚屋さんに通っていました。

お互い顔見知りで魚などは好みまで知っているので、「奥さん今日は〇〇があるよ」なんて言っていたような。

そのうち地元スーパーがあちこちにでき始めると野菜も魚もそこで済ませるようになります。スーパーの奥には洋服もあり、生活全般のモノはここで揃うようになりました。

でもこの段階では、まだ徒歩か自転車での買い物でした。当時のスーパーには十分な駐車場はありませんでした。専業主婦も結構いましたし、パート勤めもホントに時間制でした。今から思うと皆さん時間にも余裕があったと思います。

スーパーの競争が激しくなり、県外企業の出店が見られるようになりました。郊外型の洋服店、酒店、家電店などが次々と生まれました。ショッピングモールという大型店舗の規制が緩和されると一気に郊外型の買い物に変わりました。

現在、女性もほとんどフルタイムでの勤めとなり車で移動します。

買い物は全て、車です。
毎日のように徒歩で買い物に出かけていた母の時とは違い週2回程度の買い物スタイルに変わります。

大型店舗や郊外型店舗に車を乗り付けて買い物します。
特に「水」。水っていつから買うようになったのでしょう。

この水、買うと重い。。。これにペットボトルのお茶、ビール、牛乳、冷凍食品等・・・なんせ重い。
オートロックセキュリティーに惹かれマンションに決めた、しかし駐車場からエントランスの距離を考えるとどうでしょう。大雨なら、雪の日なら、風の強い日は。。。

カートを押してトランクへ。ガレージに戻ったら~次回に。

徳島県の風土とガレージハウス。

以前、注文住宅の設計する際に風の抜けや日差しのあたり方、植樹の仕方などを考慮していました。その時、北関東の方々と勉強会なるものをしていました。

そうすると各地域によって気候が違う、そのことを十分把握する必要がありました。本来、古くから地域地域に根差した建築業者によってそれらは受け継がれていたのですが、戦後住居不足になり、高度成長期に早く安く建てる量産方向へ寄っていったと思います。

その後、ハウスメーカーが台頭してきて営業力が問われ始めます。建築というククリが、地域の風土に合った配慮からビジネス性へと変わっていったと考えています。

今や住宅建築は、ほとんどビジネスの分野です。現地に何度も足を運び「あーでもない、こうでもない」ではなく、パフォーマンスに近いヒヤリングをして間取り・デザインを決定していきます。

あなたは、どうだったのか ? っというお声が聞こえてきそうですが・・・私もその渦の中に抵抗しながらも巻き込まれていました。

建築を楽しむ余裕などはなく受注活動に神経を注がざるを得なかったですね。(因みに最高受注は38棟でした、徳島県ではベスト10以内でしょうか・・・)

私は20代の時、下請けをしておりました。その会社は香川が本社だったのですが、四国全県に住宅展示場を展開していました。

施行マニュアルというのがありましたが、香川県で作られたマニュアルは高知県では受け入れられませんでした。高知県の建築業者の方が、「この収め方なら台風ごとに雨漏れするぞ」と指摘されていました。

結局、徳島と高知は台風上陸が多いということでマニュアルを変更しました。やはり、高知の台風は徳島より凄いらしいです。高知の中でも差があるんでしょうけどね~

なんだかまとまらない話になってしまいましたが(笑)

つまり以前は地域に根差した建築業者がその土地の気候特性に配慮していたが、現在ではビジネス色が強くなり、この分野がないがしろにされがちだということです・・・

っで、徳島の気候の特色ですが。
夏暑く日照時間が長い、梅雨も長い、冬も結構寒い。霜も降りるし何度か積雪もあります。黄砂も花粉も飛ぶ。台風上陸もあるしヒョウや雷もある。

そして、何と言っても・・・
都市で生活されていた方なら、ご理解いただけると思いますが車なしではやっていけない。

もちろん都市でも車があった方が便利ですが、電車網が発達したエリアではかえって時間がかかってしまいます。都市部では駅ごとに買い物ができるので駅からの所要時間が家賃に大きく影響しています。徳島での買い物は・・・

何がいいたいのか(笑)
徳島県は、ガレージハウスに向いている気候・風土であるということです。
もっと言えば快適に暮らすにはガレージが必要だといいましょう。

そのガレージ内の機能性については次回に・・・

戸建感覚がもたらす魅力、音。

ガレージハウスは、いわゆるニコイチ2戸1棟のセットプランです。っで戸建感覚を演出しています。

風の抜けの問題に加え、共同住宅にとっては音の問題があります。両隣りに上階の生活音。つい最近、上階の音のトラブルから殺人事件まで起こってしまいました。

ガレージハウスは、戸建感覚で隣家の生活音からは解放されます。こちら・・・
お部屋は各端っこにセットされます。その横、キッチン+収納+階段スペースが蛍光ペンで囲ったところです。

お互いそこを扉で仕切れば、インターバルがそれぞれにできます。真ん中の界壁というのはSKIP HOUSE で出てきたように基礎の土間から屋根裏まで一気に2重貼り、合わせて4重貼りになっています。

部屋⇒階段等スペース⇒界壁⇒階段等スペース⇒部屋へと生活音は伝えます。なので夜中のテレビ音ぐらいは気になりません。

そして上下階とも全て自分のスペース。こちら・・・
ガレージの上は自分のお部屋です。蛍光ペンの1F部分にお風呂+洗面+トイレ+SCがあります。単身者にとって夜中シャワーをあびても気をつかわなくてすむ訳です。

私自身、学生時代はSKIP HOUSE に・・・社会人になったら、GARAGE HOUSE に住みたかった~

熊本地震の調査ニュースから。

先日の9時~のニュースで熊本地震の倒壊建物調査結果を報道していました。識者の方が強く訴えていたのは、現在の法規制の中に含まれない上下階の柱・壁位置のバランスのことを指摘されていました。

私も以前このようなことをブログで書きましたので、みてみてください。
ブログ参照 : 耐震に大切なのはバランス。

新耐震基準はもちろん、今現在の耐震基準で建てられたものでも1Fが完全に押しつぶされているものがあると・・・原因は1Fの柱・壁上に2Fがきれいに沿って乗っかっていないことだと言っていました。

つまり、違反もしていないし、施工ミスでも設計ミスでもないが、地震に弱い設計であるということです。

上下階がそろわないという代表的な建て方として田舎に良く見る入母屋の家です。日本瓦がきれいで家のぐるりに下屋根があるあの形です。

1Fの壁のラインより2Fの壁のラインが奥へ入っているから、立派に見えるが上下階の柱がそろっていないケースが多いのです。一概に弱いとは言えませんが、柱の直下率という項目が依然はないがしろだったことは事実だと思います。

そうすると1000万円以下ですべてコミコミというような、超ローコストの真四角のシンプルな間取りは柱・壁とも上下階が揃えやすいということですね。

SKIP HOUSE の柱・壁の上下階バランスはすこぶる良いです。
同じ間取りが上下階そろって重なるので直下率は凄くいいのです。

ポイント高い、ウォークイン。

ガレージハウスは、若年層の単身者がターゲット。なので家賃設定をリーズナブルにします。だからコンパクトにまとめなければならない。

しか~し、コンパクトにするといろいろ制限が出ます。

だけど、はずせない・・・人気なのがシューズクローゼット&ウォークインクローゼットですよね。シューズクローゼットは以前お話ししましたね。っで、これをご覧ください。ウォークインクローゼットです。


階段下スペースを一部利用し勾配天井のシューズクローゼット(土間収納)にしました、につづき・・・階段の上をウォークインクローゼットにしています。んっ???

まともにスペースを確保しようとするとコンパクトに収まらないし、あきらめるパターンになってしまいます。

1Fは基礎のベースコンクリートが仕上げ下地です。そこから天井高を低めに設定することで2Fへの階段も段数が少なくなり、上がり降りに負担がなくなります。

階段を降りる際に頭の部分を下げなくてすむようWICの床を上げるのです。人がWICの中に入ってきて一番奥に立てなくてもなんの問題もないでしょ。。。棚がありパイプにいっぱい服が吊るせて床も棚上もつかえる。床が上がった部分の上にも荷物は置けますよね。

SCもWICも階段の上下利用することで、間取り全体がコンパクトに収まるのです。すっご~い。。。自画自賛。。。。。

もひとつ自慢したいのが、キッチンの背後のスペースです。一間の水屋スペースと前面がまっすぐになる冷蔵庫スペースです。

これが、なかなか難しいのです。水屋はほとんど450ですが、冷蔵庫の奥行きは結構深く700を超えます。そうすると冷蔵庫の扉と水屋の扉がガタガタになるのよ~(笑)これがいやっ~

あと、2Fにキッチンスペースがあるので、搬入をどうするか ?
110Lぐらいは階段を上がってこられますが、大型は無理です。

なのでバルコニーから掃き出し窓を通って搬入します。この頃はスライドする電動のハシゴがあってスイスイと搬入できます。

どうでしょう。広くするのは簡単、豪華にするのも超簡単。庶民感覚の価格のまま価値を創造するのは難しい。
だから、おもしろいのです。

風の道をつくる。

単身者用賃貸では四角の部屋で両サイド隣の壁で囲まれやすいので風の抜けが良くありません。
SKIP HOUSE ではスキップルーム側(ローカ側)に窓を設けて南側(バルコニー側)の掃き出し窓から抜けるようしていました。

ガレージハウスは2戸1棟の戸建感覚なので比較的風の抜けはつくりやすい。でも風の捉え方を知っているとさらに快適になります。

風の道をつくるには入口と出口が必要です。大きな開口部ばかりでも道はつくられません。大原則は北西の風をさけて東南の風を取り組むことにあります。

基本的に夏の風は東南~。東南の低い窓から北西の高い窓へ導いていきます。場所によっては背後に山があり夏でも北から吹きおろしの風が吹くなんてこともあります。そんな時は北側に入口を設けたりします。

こういったその場所ごとの風土を考慮した設計をバナキュラーデザインといいます。さすがにここまでのことは難しいので今回は縦滑り出し窓の効果についてお話しします。

大きな掃き出し窓より、小さな縦滑り出し窓の方が風を捉えます。


縦滑り出し窓は壁から大きくせり出していきます。そよ風を完全に捉えます。
この時、凄く重要なことがあります。それは縦滑り出し窓の吊元です。縦滑り出し窓一つですとどちら側からの風を取り入れるか、ということですが、2セットになると効果は絶大になります。

その2つの縦滑り出し窓の吊元位置を間違えると効果はなくなります。こちら・・・ガレージハウスのLDですが、吊元をご注目ください。出窓などで使われる縦滑り出し窓と逆になっています。風を捉えて部屋を回り反対側の縦滑り出し窓から出ていきます。入口と出口、これだけでも効果は絶大なのです。


さらに部屋の反対側にはデザインも兼ねて横滑り出し窓を採用しています。部屋は2Fです。低い方から取り込みます。横滑り出しも縦滑り出しと同様壁から突き出ています。壁づたいに下からの風を捉え縦すべりだし窓方向へ導きます。

右の壁は家具スペースとなるため、明かり取りとして天井近くに高くセットされます。壁一面使えるよう考慮しました。

私は戸建住宅を供給していましたが、風の道をつくるようになってからは引違いの腰窓は使っていません。

新築の建物を見て、引違い腰窓を多用し縦滑り出し窓の使い方が間違っている現場は風の道を考慮していないことになります。皆さん、今度気を付けてみてみてください(笑)

トイレに駆け込める。

私はトイレが近く出張や旅行に行くとしょっちゅうトイレに行きます。したくない時もこの手のマークを見ると「いっとこーかなっ」となります。

なので朝家を出る時もトイレへ行ってから出て、事務所に着くとトイレへ行きます。現場へ行く前はトイレへ行き、帰ったらトイレへ行きます。

ガレージハウスはトイレに駆け込めます(笑)
帰路につくとき、あともうちょっとでわが部屋と思うとモヨオスものです。駆け込めるというのがまた安心感になります。下記をご覧ください。
玄関ホールにセットされています。

そのあと、洗面で手洗い⇒いやっいっそシャワーしますか⇒部屋着に着替えて2Fに行けるよう洗濯機の上には棚とたっぷり吊れるハンガーパイプを備えています。

お風呂も1216サイズで余裕。。。洗面化粧台も75cmタイプでゆったり・・・このゾーニングは何と言ってもシンプル&コンパクトなのです。っで、使いやすいのです。

脱衣室の奥には縦滑り出し窓がついています。
ガレージハウスは通風のため、縦滑り出し窓と横滑り出し窓を多用しています。これは引違い窓に比べ風をつかまえる形だからです。賃貸ではないがしろになりやすい風の道は次回にしましょう。

ガレージハウスの機能性。

ガレージハウスは徹底的に機能性とコンパクトを追求しています。企業秘密ゆえ全貌をお見せすることはできませんが、小出しにご紹介していくであります。。。建築屋さんマネないでね。

まずは電動シャッター!!! (電動シャッターの間口はなんと3.5m)車からリモコンでピッ。ガラガラと開きはじめると人感センサーに反応してガレージ内のダウンライトが点灯します。私の自宅もインナーガレージなのですが、ガレージ内が暗いと意外と車庫入れがやりにくいものです。

ガレージから直接玄関へとアクセスします。(当たり前か・・・)

玄関ドアはほとんど来客用でしょう。これまた人感センサー付。玄関入るとたっぷりのシューズクローゼット(棚5段付)で土間収納を兼ねます。

上着も掛けられますし、何と言ってもポストの受け取り口がここにあります。外に出なくてもオッケーな訳です。シューズクローゼットの広さはほぼ1坪もあるのですが、階段下を上手く利用して土間スペースを確保しています。アウトドア用品やスポーツグッズも置けます。

玄関にはすぐ階段があります。ここを階段にすることによって広く感じられます、狙ってゾーニングしたものです。階段横の手すりは踏板ぐらいの低い高さで手すりとしては機能させません。一番高い踏板の高さが1F床から80cm程度なので危険もなく空間は広がります。

ガレージ⇒玄関への引き戸は水返しぐらいの段差をつけています。台風時に玄関まで侵入しないよう施したものです。玄関からホールへは見切りのみで完全フラットです。ベタ基礎のベースコンクリートを仕上げ下地にして大工さんの手間を取らせないコストダウン方法です。

ガレージに車を止めて、引き戸で玄関へ。上着をSCにかけて靴を脱いで・・・
どこに行きます???

そうです、我慢してたトイレへ(笑)・・・なのですぐトイレがあります。
ではまた続きをお楽しみに。

ガレージハウスの合併浄化槽。

ガレージハウスのコンセプトの中にコンパクトがあります。機能的でありながらコンパクトに抑えることで高利回りへと導きます。

まずガレージハウスの1戸当たりの大きさですが、専有面積70㎡以内(ガレージ含む)に抑えてあります。全体では2戸1棟なのでその倍となります。

この床面積に抑えることで合併浄化槽は1棟で7人槽となります。一般住宅用は130㎡未満は5人槽、それ以上は7人槽となります。大量に流通している7人槽は価格も抑えられていますが、10人槽以上となると急に高くなります。

共同住宅SKIP HOUSE 10戸で20人槽が160万円と仮定しても1戸当たり16万円ですから、2戸1棟なら16万円×2戸で32万円に抑えたいわけです。戸数が少ない分、合併浄化槽の負担率が高くなりがちなのです。

10人槽は7人槽の1.5倍の価格設定ですので、ここは7人槽に必ず抑えることを原則としました。

高利回りのためには、小さなしばりを少しずつ工夫することが大切だと考えています~

私の描くガレージハウス。

ガレージハウスという呼び名は仮称で、コンセプトに合った親しみやすい商品名とロゴを現在考案中です。

建築場所ですが、北島町に66坪の土地を購入してあります。
ここに2戸1棟を2セット建築します。トータル1LDKが4戸ということです。戸建感覚があり、シューズクローゼット・ウォークインクローゼット付、専用ガレージ付というモノ。
既に基本図面が完成して確認申請図面・本図面の作成中であります。

私の描く賃貸ガレージハウスのターゲットは20代~30代の若い単身者層です。そうすると支払える家賃の限界がありますよね。計画ではコミコミ家賃で約63,000円~65,000円を想定しています。

先日、徳島新聞に地元建設会社様が鉄骨のガレージ付住宅を発表されていました。ガレージに車が2台、リビングから眺められテラスも併設されているお洒落で豪華、あこがれる暮らしを演出されていました。とても素晴らしい取り組みだと嬉しくなりました。

しかし、私の思い描く賃貸ガレージハウスは全くコンセプトが違います・・・ターゲット入居者は富裕層や出張族の管理職・経営層などの少数派ではなく、ごくごく一般の単身者層です。

北島で賃貸管理を広く運営されている会社の社長様にこのガレージハウスの計画について相談に伺ったときの話です。電話で大まかな構想をお話ししていたのですが、やはり家賃12万円~13万円の豪華なガレージハウスを想像されていました。

部屋から高級車を眺めるような・・・東京からの出張族・幹部社員がターゲットみたいな。。。

社長様は、コンパクトな間取りと想定家賃の安さに驚かれていました。これなら住み替え組に人気が出るとお墨付きを頂くことができました。

私の描く賃貸ガレージハウスのコンセプトは、とにかく「暮らしやすい」がテーマです。毎日毎日が暮らしやすい、充実している、機能的でストレスなく手放したくない生活です。

私の発想の原点はいつも同じです。お金を出せば選択肢は広がりほとんどのモノが手に入ります。なので建築家や大手ハウスメーカーがやらない価値あるものを探しています。

一昔前ですが、お持ち帰り寿司の店が急激に流行ったことがありました。それまで寿司は高級食であり庶民とは縁が薄かった・・・そこでパートを使ってネタを大量仕入れして価格を落としてファミリー層に便利なお持ち帰りにした。。。潜在需要が一気に生まれたわけです。

ファミリー層の晩御飯の選択肢に寿司が生まれ選択肢が広がったわけです。素晴らしいコンセプトでした。日常的に寿司屋に通っていた層からすると物足りないかもしれないが、ココが大切なのです。

世の中のほとんどの方々は、この庶民層です。お金を出せばホントに美味しいものは手に入りますが、そこそこで手に入るしあわせを大切にしたいんです。

勤め始めてもう5年・・・業務も憶えて後輩の指導にもあたるようになった・・・今ではある程度の責任も持ってマネジメントもこなすようになった・・・なので毎日の暮らしをカッコよく、自分らしくストレスなく暮らしたい。そんな時、頑張る若い単身者に選択してほしい賃貸ガレージハウスなんです。

SKIP HOUSE の時もそうでしたが、今回も入居者がココでないとイヤだという選択をしてほしいと願っています。

地震に耐える基礎構造③。

ベース配筋が完了しますと、ベースコンクリートを打設します。
 コンクリートをポンプ車に入れて順番に打っていきます。
 ベース配筋は、コンクリートの中です。
 次に立ち上がりの配筋に型枠を組んでいきます。
 柱を土台に緊結するホールダウン金物や土台を基礎に緊結するアンカーボルト金物などをセットしてコンクリートを打ちます。
 んで、型をはずせば基礎の完成というわけです。これが実際のSKIP HOUSE のベタ基礎の工程になります。

 地盤調査をして、その土地に見合う基礎となりました。。。
次回からは、ガレージハウスの紹介をしていきますよ~



 

地震に耐える基礎構造②

続きですが、掘方を進め砕石を敷き固めます。ベタ基礎のベースになる下地段階ですが、真ん中にへこみがあると思います。このへこみはベース基礎を強化するためにあります。
設備工事は、先行配管になります。ベースコンクリートを打設する前に配管を完了させます。
次にベースコンクリートを打つため外枠の型を立てますが、作業しやすいよう薄いコンクリートを打設します。


 これから肝心な配筋にかかっていきます。

近づいて見てみましょう。

 真ん中のへこんだ部分は、このように1枚の平坦なベースを途中で強化しているわけです。
 引っこ抜けないよう鉄筋が曲げられスペーサーという小さな石の上に鉄筋を乗っけてコンクリートが鉄筋を包むように施工されます。
コーナーとかも強化されています。
 継手はこのように重ねて強度を保ちます。
建物の外周の肝心なベース配筋の様子です。


全体に配筋完了したら、コンクリート打設になります。
鉄筋の継手とかスペーサーという鉄筋の台などの施工の仕方で本来の強度が保たれるのです。それでは、続きはまた明日。。。

地震に耐える基礎構造。

新耐震か旧耐震かのお話の中にもう一つ重要な要素に基礎構造があります。いくら建物を強くしても直接土地に接する基礎とのバランスが大事です。

はっきり言って旧耐震時代はこの基礎構造にも問題があるケースが多いです。建物ばかり耐震改修しても基礎がそのままでは十分な力を発揮できないのではないでしょうか。

私がこの建築の世界に入ったのが、平成元年です。当時は無筋の基礎図面もありましたし、鉄筋が入っていても現在のようなベタ基礎ではなく、布基礎がほとんどでした。

ベタ基礎と布基礎の違いは簡単にいうと、立ち上がり部分の下にしかベースがないのが布基礎。基礎全体にベースがあるのがベタ基礎です。
なにも布基礎が特別弱いというわけではありませんが、地盤調査も行われない中で無筋の布基礎では今思うにやはり強度不足の感があります。

というわけでSKIP HOUSE の基礎構造(ベタ基礎)を実際の工事写真をご紹介しながらご案内していきたいと思います。

SKIP HOUSE 建築プロセスのスライドショーでも出てきますし、建築プロセスブログを遡っていただいても解ると思いますが、地震に対する備えという部分についてさらに詳しくご紹介していきます。

こちらは工事前の現場の様子です。
そして地盤調査のあと、
いよいよ着工となります。ユンボという重機で地面を掘り始めることを着工といいます。
職人さんが持っている棒は、レーザーを検知します。高さを測りながら掘り進めます。丁度のところに来るとピピーっといいます。
右に移っている白い車は、着工を見計らって見学に来られた大家さんの車です(笑)
去年の夏でした・・・
以前ロフトハウスを建築していただいているOBのオーナー様です。夏からSKIP HOUSE の着工に向けてプラン中であります。。。ロフトハウスは以下のブログで紹介しています。

ブログ参照 : ロフトの改善点を克服。

基礎構造で最も大切なのが、配筋工事です。次回はその鉄筋の組み方・・・配筋工事に入っていきましょう。。。

大地震に影響する柱の接合金具。

前回に続きます・・・徳島大学の研究者による調査報告会のうち、柱の接合部の不具合という部分について、SKIP HOUSE の実際の現場写真を見ていただきます。

まずはホールダウン金物です。これは、新耐震基準の1981年には施工されていません。2000年の改正の時になります。この間はグレーゾーンということでしょうか。徳島県知事は耐震改修の際、この2000年基準に到達することが望ましいとおっしゃっていました。ホールダウンは以前にお話ししましたので過去のブログでお願いします。

ブログ参照 : 耐震基準の変遷。

土台(桧)に柱が建っています。その柱と土台をL型の金物が固定しています。ホールダウンが必要のない場所でもこのような金物が取り付けられています。
 その柱の上部、梁との接合部です。
柱と土台+筋交いを固定する金物。また種類が違いますね。
 その上部の接合部です。
土台と柱のホールダウン金物に筋交い金物です。
 その上部の柱と梁+2Fの柱を繋いでいます。これなら大きな揺れでも引っこ抜けそうもないです。
これは建て方の時の梁の先っぽの写真です。この継ぐ形を仕口といいます。
その梁と梁のつなぎ目を強化している金物です。
 
こちらは梁と梁が抜けないよう引っ張り合っている金物で羽子板と呼んでいます。お正月の羽子板に形が良く似ているのでそういうのでしよう。
 屋根を支える束と母屋を繋ぐ金物です。それぞれに加わる力によって耐えうる金物の種類が決まっています。
 前回にも出ました、ひしゃげないよう突っ張る火打ち金物です。
現在の在来工法は、木と木を繋ぐ形の仕口と補強金物の接合で耐震力を保っています。耐力壁のバランスと量、そしてこの金物の丁寧な施工により高耐震建物が実現します。
 
現在建っている建物の強度は、2000年を境に一段と強化されたように思います。でも旧耐震を新耐震に改修することでも耐震力は強化されています。こちらを基準にすると費用はかかりますが、より強いということでしょうか。
 
投資と同じで必ずもうかるものがないように、絶対安全という建物も存在しません。よりバランスの取れた安全を目指すべきだと考えます。そしてその性能を引き出すには丁寧な施工が大切だということです。
 
出来るところまでやったら、地震に備える心構えの方になりますよね。


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