文字ばっかりで解りずらいとのお声が聞こえてまいりましたので今までお話しした内容を具体例としてご説明します。
まずは、こちら8年前にオープンさせたモデルハウスの外観であります・・・
右上からいきましょか~
下の掃き出し窓は間口2間のど真ん中で白い部分でのシンメトリーです。2Fもセンタリングすることが多いですが、これはセンターにサッシの左端を合わせています。
敢えてずらしたのは屋根が右下がりなのでバランスを取ろうとしたのです。サッシは同じものが3つ反復され、それが一つのグループとなってどこにもないサッシとして表現されます。
前回ご案内したデザインハングが施されています。白い外壁にシルバーの水切りが、濃い壁色のサッシ上端を通り、水平ラインを出して玄関上のオーバーハングした水切りへと繋がります。
良く見てほしいのは、掃き出し窓の上に余りがないところです。玄関ドアの上にも余りがありません。一手間かかるのでほとんどのメーカーは下地にそのまま仕上げてしまいここに小さな壁ができてしまっています。
濃い壁色と淡い壁色の対比が特徴的ですが、きついイメージを払拭するため、植栽によりゆらぎ効果を出しています。
ゆらぎ効果を得るためには、木の高さに注意しなければなりません。やみくもに植えても効果がないのです。右の木はデザインハングの下端のラインを隠すような高さになっています。
センターの木はバルコニーの手すりラインを隠し、左の木は建物の左端を隠しながら、玄関の上のラインにもかかっています。
できたら高さもそろわない方が効果的です。
大手ハウスメーカー数社のモデルハウスは、これらの理論通り建てられています。さらにオリジナルパーツのため、余りがホントにありません。
今度、総合展示場へ行く機会があったら、地元系と大手のデザイン手法の違いに触れてみてはいかがでしょう。