ターゲティングとコンセプト②。

木造アパートでしょ・・・そんな理屈いるのっ?とお思いのオーナー様(大家さん)しばし我慢して読んでくださいませ。
必ずや、ガッテン・・・いやっ、なるほどっ・・・いやっ、ふーん・・・していだけると思います。

住宅商品のコンセプトには以下の項目があります。
①外観デザイン コンセプト
②空間づくり コンセプト
③構造・工法 コンセプト
④設備・仕様 コンセプト
⑤暮らしやすさ コンセプト  

そしてテーマともいうべき
⑥トータルコンセプト  です。

これらのコンセプトは想定したあるグループ、いわゆるターゲットに向けて練られていきます。
この項目一つ一つに狙いがあって取り組み(コンテンツ)があり、最終的に入居者の心に届く(共感)というしくみになります。

具体的な項目一つ一つは、3月にデビューするときに特設ページにてご紹介しますので、それらを待っていてください。ここではそのしくみ自体をご理解いただけるようご案内いたします。

例えばSKIP&PIT HOUSEのターゲット(入居者)は、常三島キャンパスの徳島大学生です。この時、徳島大学生でも常三島キャンパスか蔵本キャンパスかによってもコンセプトは変わります。

単身者用とか1K・1LDKやなどと大くくりなターゲティングは、良くありません。単身者でも次の項目などでグループ分けできます。

①学生か社会人か
②自炊派か外食派か
③社会人1年生みたいに業務を吸収中なのか、部下に教える立場なのか
④車は移動手段なのか、大事にする趣味の域か
⑤女子か男子か、実際の性別より性分の方が大事
⑥来客があるかないか
⑦具体的な勤務先や職業、企業手当の有無。
⑧県外の方か、県内の方か。県外なら都市からか地方からか。

コンセプトはターゲットを絞っていくと強く響くようになります。しかし、コンセプトを絞り込んだからといってもそれらとは違う方たちも入居してきます。それはどんどん受け入れても全然構わない訳です。

今回のSKIP&PIT HOUSE のトータルコンセプトは、
「スキップフロアではじまるワクワクひとり暮らし」というもの。
サブタイトルは、「アシカな毎日、モグラな毎日、ここはおもしろワンダーROOM」です。

このトータルコンセプトを実現するため、先ほどの5つのコンセプトを練るわけです。

例えば①の外観デザインコンセプトが、「流行にとらわれない毅然とした若々しさは街並みに溶け込み、これからの4年間の学生生活とともに胸に刻まれます。」

これがコンセプトだとするとこれらを実現するための具体的な施策がコンテンツになります。

流行にとらわれない毅然とした若々しさを表現するため、ヨーロッパ建築では古くから使われ凹凸の美しいガルバリューム鋼板を階段室に採用し、緩やかな勾配でシルバー色のガルバリューム鋼板大屋根が包み込んでいます。

また壁のガルバリューム鋼板は、ブルーですがサイディングのブルーとは表現力が違って好感のもてるコントラストのため、街並みにも溶け込んでいます。

入居者はこれから4年間このシンプルモダンデザインと毎日相対するわけです。楽しいときも不安な夜も。一生のうちのたった4年間しかない学生生活を胸に刻んでほしい、シンボルツリーも植え外観デザインコンセプトをサポートしています。

なんて風に①~⑤の各項目ごとにコンセプトとそのための具体的施策コンテンツを考えていきます。テーマ⇒項目⇒コンセプト⇒コンテンツ⇒入居者のメリット⇒気持ちの変化=価値

そうするとターゲットから見てバランスの取れた魅力的な商品となっていくのです。

良く読んでいただけました。ありがとうございます。
私の力不足のため、たぶん良く解らなかったと思います。お会いする機会がございましたら、なんなりとご質問くださいませ。

ターゲティングとコンセプト①。

価値ある商品には必ず魅力ある素晴らしいコンセプトがあります。誰かがそのコンセプトに共感することで価値を認めてくれるのです。コンセプトなしに表面だけ繕っても、気持ちがグッとくることはありません。

しかし、そのコンセプトは万人にはウケません。限られたグループにだけウケるのです。その限られたグループを想定することをターゲティングといいます。

私はAKB48のアイドルたちがほとんどが同じように見えてしまいますが、自分の好きなビールは目を閉じて飲んでも言い当てることができます(笑)

つまり私は、秋元さんの意図するターゲットではないということですね。あれだけの人気で売り上げを伸ばすAKB48には素晴らしいコンセプトがあり、それは絞り込んだターゲットに向けて共感を呼ぶよう仕掛けられているわけです

賃貸ビジネスも同じことです、そこにしかない商品価値を生み出すには、まずターゲット(入居者)を絞り込み、その方たちにどんな気持ちになってもらいたいのかをしかけていけばいい訳です。

その具体的なしかけのこと(例えばスキップフロア)をコンテンツと呼び、入居者のメリットを導いていく様々な項目ごとの狙いをコンセプトと理解してください。
つまり、コンセプトに共感してくださると入居者は価値を認めてくれます。

では次回は、ターゲティングとコンセプトを実際のSKIP HOUSE・PIT HOUSEに当てはめながらご理解を深めていただきたいと思います。

オーナー様(大家さん)の仕事とは。

数階に渡って自己紹介~スキップフロアとの出会いや現在までの取り組みを簡単に紹介してきましたが、スキップフロアのようなインパクトあるアイデアやデザインだけでは人から圧倒的な支持は得られません。

賃貸ビジネスにおいて入居率が良いのと圧倒的な支持を得ているのとは全くレベルが違います。お店でも満員になるのと行列ができているのとは人気度が違いますよね・・・

長期に渡って安定収入を得るためには、圧倒的な支持を目指すべきだと考えています。

賃貸ビジネスの本質とは、入居者に向けて良い商品を提供することともいえます。その良い商品によって入居者の日々の暮らしは様変わりし、人生さえ豊かに思えてくるところを目指すべきなのです。

単純にこの頃は10帖が当たり前だから11帖にするとか、お風呂にテレビつけたり、床を無垢材にしたり、誰かがすぐ真似をしてあっさり実現してしまう商品は本物の差別化とは言えないと思います。

そのこと自体はマイナス要因ではないのですが、建築費に直結してしまい利回りに影響し、かえってリスクが高まってしまいます。

価値ある商品を提供し、圧倒的支持を得て入居者の心を掴み、幸せにすることこそがオーナーの目指すべき仕事だと考えています。結果、リスクをヘッジした事業となります。

では、圧倒的支持を得るためには、どのようなことが必要なのか ?
次回は、ターゲティングとコンセプトについてお話ししますね。

耐震性を考慮したスキップフロア構造。

2007年以降スキップフロアを供給していく中で、お客様より「耐震性は大丈夫ですか ?」とよく聞かれました。SKIP HOUSE&PIT HOUSE とも耐震上全く問題ありませんが、なぜそういう風潮があったのかを今回ご案内します。

それはスキップする段差と構造の関係にあります。
以下の図を見てください。即席で作ったのでクオリティーは低いですが・・・
部屋と部屋に段差が生じたとき、梁の高さも段差になると耐震上水平方向に弱くなります。
SKIP HOUSEもPIT HOUSEも以下の通り、一般住宅と同じ梁と柱の関係にあります。
スキップルームやピットルームを確保するため、一般には3mの柱を使いますが4mの柱を使っています。その分、柱は太くなり4寸角を使用します。耐震上もっとも重要な筋交いという耐力壁も間隔を広げるなどして通常の住宅構造を基本とした安心工法で建てられています。

ロフトの改善点を克服。

実はわたくし・・・20年余り前「ロフトハウス」という商品をデビューさせて30数棟ほど建築させていただきました。現在もロフト付きは付加価値として認められていますし、大家さんから今も人気で満室だとお聞きすることもあります。
それがこちら、古いパンフで見ずらいですがこんな感じでした。


大屋根を急勾配にして、ドーマーという明かり窓を取った外観もウケていました。


+αという付加価値で人気を博したロフトですが、住み始めてみると入居者から様々なご意見が聞けたわけです。
まず一番は見て取れる通り、ハシゴでの上り下りは意外と大変だったということです。
改善するべき項目を箇条書きにしてみます。

①ハシゴでの上り下りが大変だ。
荷物を持って上がりにくい、ハシゴを降りる時がこわい、行ったり来たりはできない。

②2Fはロフト空間があることで暑い。
小屋裏を利用した勾配天井のため、熱気がこもってしまう。

③1Fはロフト空間があることで上階の音が気になる。
床ではなく天井に近い空間なので2Fの床との距離が近く伝わりやすい。

④ロフトの位置が洋室より高すぎる。
高すぎてストレスを感じてしまう。

⑤広さが中途半端。
荷物を上げずらいのにまとまらないスペース。

見たイメージと暮らす感覚にズレがあったと思います。
これらを一挙に解決するグッジョブがSKIP ROOM&PIT ROOMなのです。
①階段5段の楽な上り下り。
 行ったり来たりが楽しく、荷物を両手に抱えてもラクラクスキップ。

②2Fのスキップルームでも暑くない。
 小屋裏を使わずフラットな天井なので熱気がこもらない。

③1Fのピットルームは2Fの音が聞こえない。
 ピットルームの上は、自分の洋室です。さらにその上は空間がありスキップしてから2Fの洋室となっているため、上階の音が全く気になりません。

④スキップルームへの階段5段、ピットルームへの階段3段。
 ハシゴではなく階段でちょうどいい段差はストレスなく、むしろ上がったり下りたりのワクワク感が芽生えます。

⑤6帖以上もある十分な広さ。
 キッチンフロアと洋室を足した半分の広さが確保できます。

ピットルームとは ?

スキップするということは、数段高いところに上がるわけです。そうするとその下に空間ができます。

その空間を利用して創る天井高1400mmの空間をピットルームと呼びます。ピットとは「くぼみ」という意味合いがあります。
このピットルームは、2007年に戸建住宅としてデビューさせました。

これがウケました。見学会をしていると、お父さんと息子さんがいない~お母さんが探していると二人ともピットルームが気に入って出てこないわけです。スキップフロアの余り部分が一番ウケルのです。しかも男性に・・・

1m40cmの空間はロフト・小屋裏収納と同じ用途で居室ではありませんので、階数には含まれません。床面積もそのフロアの半分までという規制があります。

基礎の上に創ると「ピットルーム」、1F2Fの間に創ると「蔵」、2Fの上に創ると「スキップルーム」というようにネーミングも変化します。

SKIP HOUSEは1F2Fとも「スキップルーム付き」、PIT HOUSEは1Fが「ピットルーム付き」2Fが「スキップルーム付き」となっています。

良く耳にするロフト部屋とどう違うのか ?
次回、ご案内いたしますね。

初スキップフロアは2007年。

2007年当時、シンプルモダンスタイルが流行っていました。スキップフロアにしてリゾート感覚を演出すれば絶対ウケルと思って生み出しました。想定家族は4人です。

当時は珍しい6層構造で見学会は大賑わいとなりました。こちらは
リビングからスキップする露出型階段です。SKIP HOUSEの洋室からスキップルームへの階段は、これを真似て作っています。


しかし、この時は一般住宅。スキップしたところがダイニングキッチンというのが今一ウケなかったですね。リビングとダイニングは同フロアがいいというご意見が大方でした。
なので次はスキップしたところを畳コーナーにしました。


これはウケタ、ウケタ~
あとはもうプランのほとんどがスキップスキップ、スキップしまくっていました。


スキップフロアの魅力の一つに縦への空間の広がりがあります。縦へ視線が抜けてゾーンが繋がっていくのです。コンパクトな床面積だからこそ縦への空間デザインが活きてきます。そしてなんとなく仕切られる曖昧さが胸に残るのです。


この時の試みが、SKIP HOUSEのスキップルームとなって活かされています。

スキップフロアとは。

2007年、注文住宅事業の経営時代に何かおもしろいものはないか??? 探していました。

当時はバリアフリー(段差なし)が浸透していてわざわざ段差を付けるなどの発想はなかったですね。

しかし、テレビのお家紹介みたいな番組で建築家の方が話されていたのが心に残りました。
その方は、「年齢を重ねていくとちょうど敷居の高さぐらいの5mm15mm段差が一番つまづきやすく、かえって20cmとか30cmの段差だとはっきり認識できるので事故になりにくい」と言っていました。なるほど、と思いましたね。

段差をつけるとワクワクするといいますか、子供のころから押入れの上の段に上がったり、ジャングルジムとかで遊んでいたのもうなずけるわけです。

これは京都の清水寺周辺の三年坂という素晴らしい石段です。
 
 いいですねー。。。(ウィキペディアより)
 
 また長崎の東山手には有名なオランダ坂もあります。
あの曲がった先はどうなっているんだろう・・・はやる気持ちを抑えつつ下る坂道のため少し踏ん張りながら下っていくわけですよね。
(ウィキペディアより)

この他にたくさんの素晴らしい石段や坂道が日本中にあるわけです。どれもこれも情緒あふれ言葉で説明できない胸にせまる良質な癒しを感じてしまいます。

ブラタモリという番組でタモリさんが良く坂道や段差のお話をされていますが、すごく共感してしまいます。

たいそうかもしれませんが、スキップフロアという段差はこれらの延長線上にあると思えてなりません。

その段差の演出センスにより、暮らす人の気持ちに良い影響を与える価値あるものになると考えています。

少しハードルを上げてしまいましたが、私の初スキップは2007年に遡ります。

まずは自己紹介から。


はじめまして、横川です。
 
代表者メッセージにもありますが、3代続く建築家系に生まれ約30年間木造注文住宅事業の経営に邁進してきました。
 
特に自社のみで行う商品開発の魅力に心奪われ、毎年モデルハウスをオープンしていました。商品開発への想いは日々高まって、この度おもしろ賃貸の商品開発をすべく新たに起業しました。
 
おもしろ賃貸の内容は、おいおいお話しするとして今回はもう少し自己紹介を進めさせていただきます。

年齢は19632月生まれの52歳、うさぎ年であります。好きな食べ物は、トラフグのてっちり・鰻のかば焼き・のどぐろの塩焼きなどですが、普段は「やま」のかけうどん(スープは必ず飲み干す)や「二軒屋食堂」の卵焼き(チラシの無料券利用)などを好んで食しております。
 
趣味の一つに音楽鑑賞があります。
 
音楽は私の場合アーティストで好きになるのは珍しく、ほとんどは楽曲にグッと来てしまいます。好きな楽曲をいくつか紹介しますのでよかったら聞いてみてください。
 
    I don’t want to talk about it / ロッド・スチュアート
    I’m not in love / 10cc
    Alone again / ギルバート・オサリバン
    Woman in love / バーブラ・ストライサンド
    Wherever I lay my hat / ポール・ヤング  等々

 しかし、高中正義さんというギタリストは高1の時からずっとファンで今も年に1回は必ず大阪・森ノ宮のコンサートに足を運びます。
10代~20代の時に買ったレコードです。このあとCDになりました。
 
 
家族は妻と娘3人の5人家族ですが、長女と三女は現在東京住まいです。
車好きでずいぶん早いサイクルで乗り替えて、家族からの支持率をさげたこともしばしばでしたね。基本ドイツ車が好みです。
現在はbmw335iカブリオレに乗っています。今では珍しい直6気筒エンジンでスムースに吹け上がるため、シルキーシックスなんて呼び名もあります。

外車が苦手な方がおいでますが最近は良く見かけますし、私は乗り心地が良いのより運転が楽しいほうが好きですね。
でもSKIPPIT HOUSEの現場へは、自転車かウォーキングがてら歩いて通いました。

私の建築との係りは、まだ幼いころからでした。祖父(棟梁)のもとに住み込みでお弟子(大工修業)さん達がいたからです。幼い私は当時10代のお弟子さん達によく遊んでもらった記憶があります。
そのお弟子さん達は現在もベテランの大工さんとして活躍されています。

実際には20代に建築現場で基礎工事や大工工事などの手伝いから始まりました。一括下請けの現場をこなしながら経理も覚えて、30代はコツコツ元請けへの転身を図っていました。
 
30代半ば完全に元請けだけでやっていけるようになり、40代には注文住宅を年間30棟程度完工できるようになりました。
 
普通なら30棟を40棟に40棟を50棟にと経営者は奮闘しますが、私は全くそこに魅力を感じず、むしろ売り上げが減ってもいいので他にない面白いことがしてみたいと思う日々でした。
 
現にモデルハウスをオープンさせて一番嬉しかったことは来場されたお客様が「うわっ、こんなん初めて見た」と言葉を発っされた時でしたね。自分が創り出したものが、他とは違っていて面白いと言ってもらえるなんてこの上ない幸せなことと思うのです。
 
こうして日々高まるおもしろ商品開発への想いは、胸を熱くさせて起業するというカタチになった次第であります。
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